KGC


慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス
授業概要(シラバス)


ネットワークコミュニケーション (加藤 文俊

    2006年度秋学期 月曜日3時限
    科目コード: 36190 / 2単位
    カテゴリ: 23.専門-複合系科目(学部)


1. 主題と目標/授業の手法など

    私たちの日常生活において、ネットワークという〈つながり〉がどのように生まれ、拡がっていくのか。また、こうした〈つながり〉はどのような意味を持ちうるのか。この授業は、「ネットワークコミュニケーション」という概念をできるかぎり広い意味で理解するところからはじめます。電子メールやウェブ上の掲示板に代表されるコンピューターを介したコミュニケーション(CMC: Computer Mediated Communication)のみならず、フェイス・トウ・フェイスのコミュニケーション(FTF)をもふくめて、これからのコミュニケーションのあり方について考えます。
    とくに注目していきたいのは、わたしたちが複数のコミュニケーション・チャネルを、必要に応じて(時にはほとんど意識することなく)組み合わせたり、使い分けたりしているという点です。たとえば、ウェブ上の掲示板(電子会議室)のように、コンピューターを介したコミュニケーション(CMC)は、匿名性や非同期性、同報性などといった観点から性格づけられます。いっぽう、フェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーション(FTF)では、「本当の」じぶんを露出せざるをえなくなり、(少なくとも物理的には)おなじ〈場〉を共有することになります。

    ひととひととの〈つながり〉を考えるとき、これらのふたつは相互に関連しながら、わたしたちのコミュニケーション機会を構成しています(いうまでもなく、他にもさまざまなコミュニケーション・スタイルがあります)。あたらしいコミュニケーションの方法が登場し、普及しはじめると、旧来のやり方が駆逐されていくという論調が目立ちますが、むしろ選択の幅が拡がり、より多重的なコミュニケーションが可能になると考えた方がよいでしょう。

    こうした重層的なコミュニケーションのあり方を考えるために、2002〜2004度(2005年度は休講)と同様、ひとつの実験を試みるつもりです。履修者は、学期をつうじて、「もうひとつの名前」(=つまり、ハンドルネーム)で課題やグループワークに取り組むことが求められます。つまり、おなじ大学に通いおなじ授業を履修しているということは確かですが、あとは顔を見たことのないひとと一緒に考え、アイデアをやりとりしたりします。たとえディスプレイの上で明滅する文字であっても、たとえ書き込みをしているひとの顔が見えなくても、それは〈リアル〉な体験です。学年や性別といった属性は消失するかもしれませんが、コミュニケーションのプロセスのなかで、ハンドルネームがひとつの〈人格(アイデンティティ)〉をもった存在として位置づけられるようになるはずです。コミュニケーションに際してのルールや作法、ボキャブラリーなどが生まれることもあります。

    まずは、「出会い」からです。
    ハンドルネームで ------ つまりべつの〈わたし〉として ------ 〈あなた〉とネットワークで出会うことからはじまります。画像などもイメージづくりに多少は役立ちますが、基本になるのは、コンピューターのディスプレイ上で生成されるテキスト(文字)によるコミュニケーションです。出会った〈あなた〉がどのようなひとなのかを判断すること、ネットワークの中の〈わたし〉の“キャラ”を呈示すること、いずれも、おもにテキスト(文字)を中心とするのやりとりによってすすめます。そして〈わたし〉は、〈あなたたち〉とともにグループをつくり、ネットワークの中に〈居場所〉をさがします。グループ内・グループどうしでコミュニケーション活動をおこないながら、課題に取り組むことになります。


2. 教材・参考文献


3. 授業計画

    第1回 オリエンテーション(9/25)

    第2回 「友だちの友だち」は友だちなのかどうか(10/2)

    第3回 コミュニケーション研究の歴史(10/16)

    第4回 コミュニケーションにおけるいくつかの試案的公理(10/23)

    第5回 自分からみた自分+人からみた自分(10/30)▲
    ※グループワーク

    第6回 インプレッション・マネジメント(11/6)

    第7回 ゲストスピーカーによる講義(調整中)(11/13)
    ※調整中

    第8回 ネットワークコミュニケーション研究について(11/20)

    第9回 ネコミSNSについて語ってみる(12/4)▲
    ※グループワーク

    第10回 つながり/ソーシャルネットワーク/コネ(12/11)

    第11回 視覚的な手がかりとコミュニケーション(12/18)

    第12回 ネットワークコミュニケーション研究のこれから(2007/1/15)

    第13回 まとめ(1/22)


4. 提出課題・試験・成績評価の方法など

    出席、授業中のグループワーク、課題への取り組みなどで総合的に評価します。


5. 履修上の注意・その他

    - 3・4年生の履修を優先させることがあります。
    - 学期をつうじて運用する予定の「ネコミSNS」を積極的に利用することが求められます。たとえば


6. 前提科目

    なし


7. 履修条件

    履修希望者が多数いた場合には、第1回目のオリエンテーションに出席したひとを対象に選考します。 専門科目であることから、3・4年生の履修を優先させることがあります。


8. 旧科目との関係

    なし


9. 授業URL


2006-09-05 02:54:40


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