KGC


慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス
授業概要(シラバス)


都市と環境 (石川 幹子

    2006年度春学期 月曜日3時限
    科目コード: 26140 / 2単位
    カテゴリ: 16.汎用-複合系科目(学部)


1. 主題と目標/授業の手法など

    有限な閉じた生命圏としての地球環境を考える時、 莫大なエネルギーの消費地である都市の在り方は、 今後の重要課題である。 21世紀における都市は、 どのような道をめざすべきなのであろうか。 また、 個の営みが、 総体としての地球環境問題の解決に、 いかなる方法により貢献しうるのであろうか。 本講義は、 混沌とみえる現象としての都市に対して、 その底流に存在する構造、 原理、 原則を認識し、 計画・政策論に展開するための、 視座を養うことを目標とする。 授業は、 大きく二部構成により行う。 第一部は、 「社会的資本整備論としての都市環境計画」 であり、 世界の大都市を事例とし、 19世紀中葉から21世紀はじめまでの社会資本的共通資本整備の構図を都市環境の視点から学ぶ。 第二部は、 「都市環境計画の現在」 であり、 日本に焦点を絞り、 土地利用計画、 法体系、 都市政策の観点から、 都市再生、グロース・マネジメント、 エコロジカル・デザイン、流域圏プランニング等について学ぶ。


2. 教材・参考文献

    石川幹子:『都市と緑地』(岩波書店、2001年)
    宇沢弘文、石川幹子:『21世紀の都市を考える』(東京大学出版会、
           2003年)
    石川幹子:『流域圏プランニングの時代』(技法堂出版、2005年)
    Peter Hall:Cities of Tomorrow,Basil Blackwell,1988
    その他、授業において指示。


3. 授業計画

    第1回 概論(4月10日)
    現在、世界の国及び日本で、都市と環境について、何が課題となっているかについて述べ、本授業の構成・内容について、「都市環境計画」の視座に基づき検討を行う。イントロダクションとして、重要。レポートのテーマの設定について説明。第一部は、「都市と緑地」(岩波書店)を教材として使用し、授業において、具体的なヴィジュアル情報を提示する。

    第2回 第1部:近代都市への脱皮と都市環境計画(4月17日)
    今日の都市は、19世紀中葉から世界各地で開始された、封建都市からの脱皮、もしくは新都市づくりが基礎となっている。ロンドン、パリ、ニューヨーク、東京を事例として取り上げ、そのルーツについて考察する。

    第3回 民主主義の庭(4月22日):5月1日は休講、その補講
    近代都市における新たな社会的共通資本として登場したのが、「近代公園」であった。その誕生に大きな影響を与えたニューヨーク・セントラルパークについて、計画・デザイン・市民運動・150年の軌跡について述べる。

    第4回 拡大する都市とパークシステム(4月24日) 
    20世紀は、急速な都市の拡大の時代であった。拡大する都市を秩序づける計画論、事業手法として登場したのが、パークシステムであった。そのパイオニアとなったボストンのエメラルド・ネックレスについて述べ、その今日的意義を考察する。

    第5回 田園都市論(5月8日)
    今日、「自然との共生」が、都市環境計画の大きなテーマとなっているが、実際には、この課題は、20世紀の幕が開いたときから、世界の多くの都市で追求されてきたものであった。そのルーツは、イギリスで誕生したハワードの田園都市論にある。この授業では、田園都市論の系譜とその今日的意義について考察する。
    レポートの課題:提出日(課題の変更は、原則として認めない)

    第6回 近代都市計画の誕生とリージョナルプランニング(5月15日)
    今日、複数の都市の集合体である大都市圏の成長管理が、大きな問題となっている。この授業では、近代都市計画の誕生とそれに続く、リージョナル・プランニングの系譜について概観し、世界の大都市の広域都市計画の特色、課題について述べる。

    第7回 第2部:日本における都市環境計画(その1):(5月22日)
    日本における都市環境計画について、明治以降の都市基盤整備の実態を踏まえて、詳述する。

    第8回 日本における都市環境計画(その2):(5月29日)
    日本における都市環境計画の枠組みについて、法(都市計画法、緑地保全法、景観法)、マスタープラン、実施計画などの視点から詳述する。

    第9回 東京再生:(6月5日)
    これまでの授業を総括し、首都圏、東京の現状を、授業で講じた「都市環境計画の構図」からレヴューし、今後の展望について述べる。

    第10回 多様性の時代:各都市の緑の基本計画を通して(6月12日)
    都市環境計画の基本となる「緑の基本計画」について、その枠組みと実例を示す。事例を通して、都市間競争、多様化の時代となっていることについて述べる。

    第11回 プレゼンテーション・セッション(1)(6月19日)
    受講者による研究内容(レポート)の発表とディスカッション
    レポート提出日(授業開始時までに提出)

    第12回 プレゼンテーション・セッション(2)
    受講者による研究内容(レポート)の発表とディスカッション

    第13回 エコロジカル・プランニングと流域圏計画:総括
    エコロジカル・プランニングと流域圏計画について述べる。
    授業全体をレヴューし、今後の展望について述べる。
    期末試験の要点について述べる。


4. 提出課題・試験・成績評価の方法など

    1.毎回、授業終了10分前に、当日の授業の概要、感想、質問をA4、1  枚にかき、提出する。(平常点)
    2.期末レポート:授業をふまえて、各自、テーマをえらび、期末レポート  を作成する。詳細は、授業時に説明する。(レポート点)
    3.期末試験

    成績は、1,2,3の総合評価。


5. 履修上の注意・その他

    EG・クラスター(建築、都市計画、ランドスケープ、アーバンデザイン、都市政策、地球環境等)の履修希望者は、基礎として受講することが望ましい。


6. 前提科目

    なし


7. 履修条件

    初回授業時に選抜用紙を利用して選抜。


8. 旧科目との関係

    「都市と環境機廖この科目を進級、卒業あるいは修了に関わる科目の単位として、修得済みの学生は自由科目としての履修のみ可能。


9. 授業URL


2006-03-16 10:49:08


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