KGC


慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス
授業概要(シラバス)


インターネットの進化と可能性 (村井 純湧川 隆次

    2007年度秋学期 木曜日3時限
    科目コード: 60720 / 2単位
    カテゴリ: 3.プログラム科目(大学院)


1. 主題と目標/授業の手法など

    1970年代に誕生したインターネットは、進化を止めることなく現在では地球全土をカバーするまでとなった。その役割も学術ネットワークから社会基盤にまで発展し、メールやWEBに限らず電話や映像コンテンツ配信など様々な分野で使われるようになった。今後ますますインターネットは地球全土の唯一の人による共通通信インフラとしてその役割を拡充していくと思われる。そしてインターネットへの社会的/技術的要求はインターネットの成長とともに刻々と変わっていく。
    これまで、インターネットは不可能と思われた要求に対して、それなりの答えを出してきた。例えば、数年前までは音声通話アプリケーションは遅延などの問題によりインターネット上では不可能と思われたが、今日ではVoIP(Voice over IP)は一般家庭にまで普及している。しかし、今日扱っている無線周波数の割り当て、放送と通信の連携、4G(Unwired World)、RFIDなどの課題は、グローバルな側面が強く各国政府の政策の違いやスケーラビリティの考慮など一筋縄で解決できるものではない。このようにインターネットで扱う問題は地球全体の問題となった現状を踏まえて、インターネットのアーキテクチャの整理や見直しを行い、社会的/技術的要求に対して今後どのようにインターネットが成長するべきかを検討していく。アーキテクチャを見直す上で、技術面、社会面、政策面、文化面など様々な角度から議論検討する。今後数十年を見据え、インターネットがインターネットでありうるための理念とそれを実現するテクノロジー体系を考える。

    本講義は、履修者による発表及び講義参加者によるディスカッションを中心に進行する。インターネットの最新技術や新しい問題を講義により学び、その問題点や将来的展望に関して講義参加者によるディスカッション等を行う。履修者が自分で問題を定義し解決を導いてもらう。本講義で扱うテーマは、全てに正しい解があるわけではないので、履修者と一緒にディスカッションを行い様々な視点からその問題にチャレンジしていく。今期扱うテーマとしては、無線/移動体通信、電話、放送、そしてインターネットという4つを主に掲げる。また外部のゲストスピーカによる講義も検討している。

    無線/移動体通信では、移動のためのIPプロトコルの概説と無線技術の概説を行う。電話では、VoIP、携帯電話、無線技術そして緊急通信に関して扱う。放送はマルチキャストやUDPトラフィックの増加の影響を、インターネットでは高速ネットワーク、IPv6、Web2.0等をキーワードに授業を行う。また本講義では、直接的にコンピュータネットワークの基礎技術を扱わないが、インターネット概論およびネットワークアーキテクチャ程度の知識を持っていると、その理解がより深まる。また、ディスカッションのたたき台になる資料は講義中に提供される 。


2. 教材・参考文献

    必要に応じて講義中に紹介する。SOI の授業ページで適宜紹介する。


3. 授業計画

    第1回 講義概要
    ・講義のねらい
    ・履修の注意事項について

    第2回 インターネッとの移動体技術
    - MobileIP
    - Proxy Mobile IP
    - IPのLocator/Identifier 分離の仕組み
    - 他

    第3回 無線
    ・無線通信メディア(WLAN, WiMAX) 
    ・携帯のデータ通信(EvDO, HSDPA)

    第4回 All IP 無線ネットワーク
     Next Generation Network (NGN)

    第5回 ディスカッション/ゲストスピーカ

    第6回 放送
    ・マルチキャスト
    ・リアルタイム通信
    ・UDPトラフィックの増加

    第7回 ハイビジョン映像と放送
    ・映像フォーマット
    ・リアルタイムストリーミング諸技術
    ・光スイッチング技術
    ・政策的問題点(通信と放送の融合)

    第8回 ディスカッション/ゲストスピーカ

    第9回 インターネット
    ・広帯域インターネット
    ・IPv6
    ・無線諸技術(FON、位置情報)

    第10回 インターネット
    ・トラフィックエンジニアリング
    ・認証

    第11回 ネットワークアーキテクチャ
     次世代のアーキテクチャ再考

    第12回 ディスカッション

    第13回 本講義のまとめ
    ・ インターネットが果たす役割と使命


4. 提出課題・試験・成績評価の方法など

    毎回の課題提出、授業中の発言/発表によって評価する。


5. 履修上の注意・その他

    「インターネット概論」「ネットワークアーキテクチャ」を履修済みであるか同等以上の知識を有すること。
    本講義は遠隔からの受講者を受け入れるための実験授業でもあるため、履修希望者は必ず初回授業に参加し、履修のための諸注意を確認すること。


6. 前提科目

    なし


7. 履修条件

    少なくともインターネット概論およびネットワークアーキテクチャの知識があること。


8. 旧科目との関係

    なし


9. 授業URL


2007-09-03 17:30:36.207539


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