KGC


慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス
授業概要(シラバス)


エコシステムサービス論 (渡邉 正孝

    2009年度春学期 月曜日2時限
    科目コード: 43050 / 2単位
    カテゴリ: 23.先端開拓科目-環境情報-地球と環境(学部)


1. 主題と目標/授業の手法など

    地球上の生命は地球生態系が提供する種々のエコシステムサービスによって支えられている。これは大気・陸域・海洋の持つ物理的・化学的・生物的プロセスによって構成されている。このエコシステムサービスの具体的内容としては、〆發箸靴討凌糧、木材、遺伝子資源、医薬品、水資源などの財の供給機能、大気質制御、気候制御、洪水制御、浸食制御、水質浄化、疾病制御、災害制御などの制御機能、E攵躔狙、光合成、一次生産、物質循環、水循環などの支持機能、そゞ掬価値、精神的価値、文化遺産的価値、レクレーションとエコツーリズムなどの文化的機能、の4つの機能を対象とする。本講義においては、それらのエコシステムサービスの意義、人類社会に対する役割、評価方法、地球上における現存量、将来の現存量予測、持続可能な社会形成のための、エコシステムサービス管理などについて、日本での里山や流域圏研究事例や国連ミレニアム・エコシステム・アセスメントにおける国際的な事例をもとに明らかにする。


2. 教材・参考文献

    特定の教科書は用いない。参考書、文献等を適宜紹介し、利用する。


3. 授業計画

    第1回 ガイダンス。 エコシステムとは
     エコシステムを構成している自然科学的、社会科学的要因について
    説明し、エコシステムの概念について論じる。
      

    第2回 財としてのサービス
    エコシステムが人間社会に提供しているサービスの中で、財(provisioning survice)について論じる。

    第3回 制御機能としてのサービス
    エコシステムが人間社会に提供している浄化機能、二酸化炭素吸収機能などの環境制御機能について論じる。

    第4回 支持機能としてのサービス
    土壌形成などエコシステムが人間社会に提供している環境支持機能について論じる。

    第5回 文化的機能としてのサービス
    エコシステムが人間社会に提供している宗教的価値、レクレーションなどの
    文化的機能について論じる。

    第6回 エコシステムサービスの現存量評価
    4つのエコシステムサービスの定量的評価手法とその結果について
    論じる。

    第7回 エコシステムサービスの社会経済的評価
    エコシステムサービスの持っている価値を、どこまで経済的価値に
    置き換えて評価可能かについて論じる。

    第8回 社会シナリオとエコシステムサービス管理
    将来の社会シナリオに基ずく環境負荷に対して、エコシステムサービスを持続的に利用するための管理について論じる。

    第9回 エコシステムサービスと持続可能社会
    化石燃料など資源制約が厳しくなるなかで、低炭素社会形成に向けてのエコシステムサービスの持続可能な利用とその管理について論じる。

    第10回 里山のエコシステムサービス
    日本の自然と社会形成に深く関わっている里山を対象として、そこに存在するエコシステムサービスと里山の再生に向けての管理について論じる。

    第11回 流域圏の環境資源管理
    国土を形成しているエコシステム単位として流域圏が該当する。この流域規模での自然と共生した社会形成のためのエコシステムサービスの管理について論じる。

    第12回 アジアのエコシステムサービス
    日本とアジアの地理的、気候的、文化的共通性をもとに、日本で形成してきたエコシステムサービス管理手法のアジアへの展開について論じる。

    第13回 講義とりまとめ
    講義の総括を行う。


4. 提出課題・試験・成績評価の方法など

    エコシステムサービスに関する課題レポートを作成し、提出する。
    成績評価は、課題レポートの内容および出席状況により行う。


5. 履修上の注意・その他

    自然科学の基礎的な知識は必要だが、講義の中で適宜補う。
    講義の中では、より実際的な課題についての理解を促進させるために、外部からの講師を招聘して行うことを予定している。


6. 前提科目

    なし


7. 履修条件

    なし


8. 旧科目との関係

    なし


9. 授業URL


2009-03-09 18:07:56.426934


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