KGC


慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス
授業概要(シラバス)


インターネットシステム構成法 (中村 修

    2009年度秋学期 火曜日2時限
    科目コード: 45090 / 2単位
    カテゴリ: 25.先端開拓科目-環境情報-情報とメディア(学部)


1. 主題と目標/授業の手法など

     現在、日本におけるADSLの契約数は1000万を超え、VoIPが広く普及しつつあるなど、インターネットは社会における重要なインフラストラクチャとなりつつある。それに伴い、これまでのベストエフォート型だったインターネットは「Dependable Internet」へと、高い信頼性が求められるようになってきた。

     同時に、Webやメールのような従来型アプリケーションに加え、VoIPやビデオカンファレンスのようなアプリケーションによって、リアルタイム性や信頼性がネットワークに要求されるようになった。このようにネットワークへの要求が高度化する一方、ウィルスやワーム、クラッキングといったセキュリティ上の脅威も増している。Internet Storm Center の報告によれば、脆弱なコンピュータをインターネットに直接接続すると、およそ20分以内に何らかのワームに感染するという。

     「Everything over IP」時代のインターネットに求められる要件とは何か。そして技術的な解法はなにか。本講義では、インターネットに対する新たな要求に対応しつつ、セキュリティを考慮したネットワークの構成に必要なインターネットシステムの理解と、エッジネットワーク、すなわちユーザに対して接続性を提供するネットワークの構成力を身につけることを目標とする。

     授業はシラバスに沿った内容を原則とするが、受講者の興味に応じて、その時々に合った話題を随時取り入れるなど、若干内容を変える場合がある。また、ゲストスピーカによる講義を数回程度予定している。

     なお、本講義は SOI 環境を用いた授業を行なうため、履修者は SOI システムを利用することが前提となる。SOI システムについては、http://www.soi.wide.ad.jp/ を参照。


2. 教材・参考文献

    授業Webページで適宜紹介する。


3. 授業計画

    第1回 授業概要
    ・毎回の授業の形式と、全13回の流れを説明する。

    授業においてはネットワークを構成する上で必要な技術を、低いレイヤから高いレイヤまで体系的に解説する。また、最終回においては、授業を通じて得た知識を元に、ネットワークの構築案のプレゼンテーションを行う予定である。

    第2回 低レイヤ技術(1)
    ・インフラ技術 - 光ファイバ, xDSL, 衛星
    ・インフラのためのインフラ - 地上/地中/海底
    ・通信・信号理論概略

    第3回 低レイヤ技術(2)
    ・Ethernet - 10M から 10G まで
    ・SONET/SDH
    ・ATM
    ・地域 IP 網/PPPoE
    ・無線LAN: 802.11[abg]/bluetooth
    ・回線のコスト
    ・VLAN/Trunk
    ・具体例

    第4回 経路制御技術(1)
    ・ルーティングの基礎
    ・狭いエリアでの経路制御(IGP) - RIP/OSPF
    ・具体的な構成例

    第5回 経路制御技術(2)
    ・経路制御の境界・AS
    ・グローバルな経路制御(EGP) - BGP
    ・具体的な構成例

    第6回 アドレス・名前の利用
    ・Address Registry
    ・DNS
    ・Name Registry
    ・経路制御との関連

    第7回 セキュリティ技術
    ・パケットフィルタリング
    ・Firewall
    ・IDS
    ・VPN

    第8回 ネットワークの管理・監視
    ・SNMP
    ・異常検知
    ・問題への対処

    第9回 高品質なサービスのために
    ・冗長性の確保(HSRP/VRRP/STP/RapidSTP)
    ・負荷分散
    ・帯域保証

    第10回 ネットワーク機材便覧
    ・スイッチ / ルータ / その他
    ・機能
    ・コスト

    第11回 要求分析・設計
    ・アプリケーション要件
    ・機能/速度/安定性
    ・コスト思考

    第12回 実装例・演習
    ・大学ネットワークの例
    ・企業ネットワークの例
    ・プロバイダの例

    第13回 最終発表


4. 提出課題・試験・成績評価の方法など

    成績は、課題および最終演習の結果によって判断する。
    ただし、ネットワーク実習への参加は成績には反映されない。


5. 履修上の注意・その他

    本講義の履修にあたっては「インターネット概論」を履修済であることを前提とする。また「ネットワークアーキテクチャ」および「インターネットオペレーション」が履修済であるか、同時履修中であることが強く望まれる。 なお、履修者はSOIシステムを利用することが前提となる。


6. 前提科目

    なし


7. 履修条件

    なし


8. 旧科目との関係

    「インターネット構成法」*この科目を進級、卒業あるいは修了に関わる科目の単位として修得済みの学生は、自由科目としての履修のみ可能。


9. 授業URL


2009-08-28 13:45:03.976529


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