KGC


慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス
授業概要(シラバス)


地域情報化論 (飯盛 義徳

    2010年度春学期 木曜日3時限
    科目コード: 60350 / 2単位
    カテゴリ: 3.プログラム科目(大学院)


1. 主題と目標/授業の手法など

     本授業では、地域情報化の最新動向を紹介し、その意義、可能性、課題について検討を行う。特に、情報技術を駆使して、NPO、企業、自治体、大学などの多彩な主体との協働を実現し、地域の問題解決を図ることを目指す「地域情報化プロジェクト」に焦点を当てる。情報技術を生かしたまちづくりの実践、地域活性化や地域情報化政策に関心のある方々を対象とする。
     授業では、地域情報化、ネットワーク、信頼などに関する理論を整理し、先進的な地域情報化プロジェクトの事例研究を行う。また実践知を育むために、地域情報化プロジェクトを題材にしたケースディスカッション、活躍されているリーダーの講演も適宜取り入れるとともに、遠隔会議システムによる各地との交流も検討している。そして、地域における協働をもたらすプラットフォーム設計の具体的方策について探究する。
     最終成果として、授業での議論や講義を参考にして、情報技術を活用した地域の問題解決に資する提言の作成、発表を検討している。


2. 教材・参考文献

    ●教科書
    ・飯盛義徳『ケースブックIV 社会イノベータ』慶應義塾大学出版会、2009年。
    ●参考図書
    ・國領二郎、飯盛義徳編著『「元気村」はこう創る』日本経済新聞出版社、2007年。
    ・丸田一、國領二郎、公文俊平編著『地域情報化 認識と設計』NTT出版、2006年。
    ・その他、ケース教材などは別途指定。


3. 授業計画

    第1回 ガイダンス
    本授業の目的、内容、成績評価などの説明を行う。

    第2回 地域情報化の概念(講義、ディスカッション)
    地域情報化に関する理論的背景を説明し、地域情報化プロジェクトの最新の動向、方向性について概要を紹介する。

    第3回 地域情報化政策の動向(講演、ディスカッション)
    総務省からゲストを迎え、政府が展開している地域情報化関係の政策を紹介し、今後の方向性について議論を行う。

    第4回 アントルプレナー育成(ディスカッション、講義)
    情報技術、地域独自のケース教材を活用した起業家育成スクール「NPO鳳雛塾」<http://www.housuu.jp/>の取り組みを紹介し、地域経済活性化を実現するための具体的方策、今後のビジネスモデルなどについて議論する。

    第5回 学びの共同体形成(ディスカッション、講義)
    地域の学びの共同体を形成する「インターネット市民塾」<http://toyama.shiminjuk.com/>のケースディスカッションを通じて、地域におけるコミュニティ形成のメカニズムについて検討する。

    第6回 映像制作とひとづくり(ディスカッション、講義)
    映像制作プロセスを通じた総合的な企画力の養成を行う「住民ディレクター」<http://blog.goo.ne.jp/0811prism>の事例を検討し、その意義、可能性について考察する。

    第7回 ネットワークに関する理論研究(講義、ディスカッション)
    ネットワークに関する理論を概観し、その特性を整理した上で、地域情報化研究、プロジェクト実践への適用について議論する。

    第8回 中小企業ネットワークの構築(ディスカッション、講義)
    佐賀Business Matching Placeの実証実験の内容を紹介し、課題、可能性について議論した上で、地域にふさわしいeマーケットプレイスの設計について検討を行う。なお、当プロジェクトリーダーによる遠隔での講演も計画している。

    第9回 農産物のマーケティング(ディスカッション、講義)
    内子町からり<http://www.karari.jp/karari/>の成功事例を通して、農産物を中心とした地域資源のビジネス化、効果的なシステム設計などについて検討を行う。

    第10回 新たなつながりの形成(ディスカッション、講演、講義)
    活発に活動している西千葉の地域SNS「あみっぴ」<http://amippy.jp/>を立ち上げた虎岩雅明氏をお迎えし、地域SNSの最新動向を学ぶとともに、意義、可能性について検討する。

    第11回 情報技術とまちづくり(ディスカッション、講義)
    福岡県東峰村<http://www1.vill.toho.fukuoka.jp/>で実践された地域情報化プロジェクトを紹介し、情報技術を活用したまちづくりの意義、課題、本質について議論する。

    第12回 地域情報化プロジェクトの提言発表(発表、ディスカッション)
    地域情報化プロジェクトに関する提言を事前に提出してもらい、面白い提言のいくつかについては発表してもらい、全員で内容の議論を行う。

    第13回 まとめ(講義、ディスカッション)
    これまでの授業を振り返りながら、地域情報化プロジェクトにおける協働をもたらすプラットフォーム設計について議論を行う。また、地域情報化とは何か、その本質について深く考察する。


4. 提出課題・試験・成績評価の方法など

     授業では、必要に応じてレポートの提出を義務付ける(SFC-SFSシステムを利用)。最終成果として、地域情報化プロジェクトに関するレポートを提出してもらう。成績評価は、出席が30%、授業への貢献、レポートの内容などが40%、最終成果の内容が30%の割合で総合的に判断する。


5. 履修上の注意・その他

     本授業は、議論やレポート、提言などかなりのワークロードを必要とする。そのため強い興味、関心がある方の参加を希望する。なお、ゲストのご都合などで授業の内容や順番が一部変わることがあることを理解いただきたい。


6. 前提科目

    新事業創造ワークショップ、まちづくり論など、ソーシャルアントルプレナー、地域活性化関係の授業も参考にしてください。


7. 履修条件

    地域情報化、地域活性化プロジェクトの実践、政策立案、研究に関心のある方


8. 旧科目との関係

    なし


9. 授業URL


2010-03-08 11:56:39.097212


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