KGC


慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス
授業概要(シラバス)


まちづくり論 (飯盛 義徳

    2010年度秋学期 木曜日3時限
    科目コード: 30220 / 2単位
    カテゴリ: 14.先端導入科目-総合政策-社会イノベーション(学部)


1. 主題と目標/授業の手法など

     本授業では、住民、自治体、NPO、企業など、地域の多彩な主体によって取り組まれている各地のまちづくりの最新動向を紹介し、成功要因、課題を明らかにした上で、その意義、可能性について議論します。また、まちづくりにおいて大切なポイントとなる、多様な主体間の協働を実現し、資源を生かし、地域の問題解決をもたらすための具体的方策についても検討を行います。まちづくりの実践、地域活性化政策などに関心のある全ての学生を対象とします。秋学期の本授業では、まちづくりのソフト面を中心に取り上げます。
     授業では、ネットワーク、信頼、地域情報化などに関する理論を整理し、ひとづくり、農業、商店街、伝統産業などをテーマとする先進的なまちづくりの事例研究を行います。また実践知を育むために、一方的な講義だけでなく、ゲストによる講演やケースディスカッションも適宜取り入れます。
     最終成果レポートとして、各地のまちづくりの事例を自ら探索し、その意義、課題を抽出し、今後のための提言を作成してもらうことを検討しています。


2. 教材・参考文献

    ・教科書:飯盛義徳『ケース・ブックIV 社会イノベータ』慶應義塾大学出版会、2009年。
    ・参考書:國領二郎、飯盛義徳編『「元気村」はこう創る』日本経済新聞出版社、2007年。
    ・その他、授業で配布します。


3. 授業計画

    第1回 ガイダンス
    本授業の目的、カリキュラム、成績評価などの説明を行います。

    第2回 ちづくりの概念(講義、ディスカッション)
    まちづくりとは何か、どのような意義、可能性があるのかなどについて、経営学、社会学や地域情報化など、様々な観点から説明します。

    第3回 ひとづくり(ケースディスカッション、講演、講義)
    情報技術、地域独自のケース教材を活用したアントルプレナー育成スクール、NPO法人鳳雛塾<http://www.housuu.jp/>の取り組みを紹介し、まちづくりにおけるひとづくりの重要性、産官学連携実現の方策について議論を行います。

    第4回 地域資源の再認識(ケースディスカッション、講義)
    地域資源を見直し、住民の意識を変えていく方策について学ぶ。事例として、高知県黒潮町のNPO法人砂浜美術館<http://www.sunabi.com/>の取り組みを紹介し、その意義や可能性、課題について考察します。

    第5回 まちのデザイン(ディスカッション、講演、講義)
    デザインによってまちを活性化していく方策を学びます。ゲストとして、多くの人が集うコミュニティとなった岩見沢駅のデザインで、グッドデザイン大賞、建築学会賞を受賞した、株式会社ワークヴィジョンズ<http://www.workvisions.co.jp/>代表取締役、建築家・西村浩氏をお迎えして、まちにやさしいデザインについて議論します。

    第6回 商店街の再生(ケースディスカッション、講義)
    苦況が続いている中心商店街の活性化のための方策を議論します。事例として、先進的取り組みを行っている高松市の丸亀町商店街<http://www.kame3.jp/>を取り上げ、コミュニティビジネスの要諦について学びます。

    第7回 つながりの理論(講義、ディスカッション)
    地域における多様な主体のつながりをもたらし、協働を実現し、ネットワークを広げていくために必要な要素について、様々な理論的背景を整理します。

    第8回 農産物のマーケティング(ケースディスカッション、講義)
    内子町からり<http://www.karari.jp/karari/>の事例を通して、農産物を中心とした地域資源のビジネス化、効果的なシステム設計などについて検討を行います。

    第9回 食のブランド化(ケースディスカッション、講義) 
    葉っぱをビジネス化し、地域再生にも貢献し、全国から注目されている「株式会社いろどり」<http://www.irodori.co.jp/>の成功要因を分析し、事業展開上の課題について検討します。

    第10回 地域イノベーション(ディスカッション、講演)
    「佐賀のがばいばあちゃん」、レモングラス事業など次々とイノベーションを巻き起こし、twitterを活用したまちづくりにも奔走されている、佐賀県武雄市長<http://www.city.takeo.lg.jp/>の樋渡啓祐氏をお招きし、地域におけるイノベーションを成功させる際のポイントについてうかがい、全員で議論します。

    第11回 伝統産業の活性化(講義、ディスカッション)
    伝統産業の状況を概観し、再生の方策について考察します。事例として、陶磁器産業として著名な有田焼<http://www.kougei.or.jp/crafts/0422/special/index.html>を取り上げます。

    第12回 観光振興(講義、ディスカッション)
    観光を検討する際、資源の見極め、戦略的視点が大切です。湯布院の観光戦略を事例として、地域における観光のあり方を考察します。

    第13回 まとめ(講義、ディスカッション)
    今までの講義、ゲストの講演、議論などを振り返りながら、まちづくりの要諦、可能性について議論します。


4. 提出課題・試験・成績評価の方法など

     授業では、SFC-SFS<http://vu2.sfc.keio.ac.jp/sfc-sfs/>を利用して、簡単なレポートや感想の提出を義務づけます。また、ディスカッションを中心とした授業が多いため、積極的な発言が求められます。試験は行わず、各地のまちづくりの事例探索、分析に関するレポートを提出してもらいます。
     成績評価は、出席が30%、クラスへの貢献(発言、レポートの内容、提言発表など)が40%、最終成果レポートの内容が30%の割合で総合的に判断します。


5. 履修上の注意・その他

     本授業は、議論やレポートなどかなりのワークロードを必要とします。そのため授業内容に強い興味、関心、情熱がある方の参加を希望します。 なお、ゲストのご都合などで、授業の日程、内容などが一部変更される可能性があることをご理解ください。


6. 前提科目

    なし


7. 履修条件

    まちづくりの実践、地域再生に関する政策立案に関心のある方


8. 旧科目との関係

    「まちづくりの科学」*この科目を進級、卒業あるいは修了に関わる科目の単位として修得済みの学生は、自由科目としての履修のみ可能。


9. 授業URL


2010-08-28 14:18:50.999999


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