KGC


慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス
授業概要(シラバス)


都市空間の再設計 (小林 博人

    2011年度春学期 火曜日4時限
    科目コード: 43140 / 2単位
    カテゴリ: 23.先端開拓科目-環境情報-地球と環境(学部)


1. 主題と目標/授業の手法など

    都市は様々な要因で変化し、それに伴い都市空間も変容する。本講義では、都市空間の変容がどのような力学の下で行われるか、その時にどのような条件を考慮に入れ、何を目標として行われなければならないか、を具体的な都市再開発の事例を挙げながら考察する。
    本年は特に、都市が直面する様々な問題に向き合うための再設計について講義を行う。

    日本の都市の歴史を日本固有のコミュニティ(「町」)から考証し、社会の成立ちと都市の形との関わりを探る。そして近年都市が直面する諸問題(震災、貧困、テロなど)を社会・文化・経済的側面から考え、そしてそれらが物理的な都市建築空間にどう反映されるかを事例研究から探る。

    具体的な都市再設計事例として、東京銀座、六本木ヒルズ、神戸、New York, World Trade Center跡地再開発などを挙げる。

    学生は7人程度のグループを作り、提示される都市の諸問題についてのテーマを選び、それぞれに対する調査分析を行い、4回目以降の授業の冒頭に発表を行い、それらを基にディスカッションを行う。


2. 教材・参考文献

    「東京の空間人類学」陣内秀信著
    「The Image of the City」 Kevin Lynch著
    「かくれた次元」 Edward Hall著 日高敏隆他訳
    「東京の都市計画」越沢明著
    「東京再生」伊藤滋他著
    「日本の地霊」鈴木博之著
    「見えがくれする都市」槇文彦他著


3. 授業計画

    第1回 5月10日(火)「イントロダクション」
    授業全体の進行について説明、都市再生と再開発概要説明
    テーマ:都市の直面する問題とは。
    Urban Designの起源と位置づけ
    →アメリカにおけるUrban Designのスタート、意義、定義、位置づけ、日本における位置づけ

    第2回 5月17日(火)「防災のまちづくり」
    講師:日端康雄名誉教授
    テーマ:都市の防災を考えるまちづくり概論

    第3回 5月24日(火)「都市の活力と魅力、そして脆弱さ」
    テーマ:街の魅力と活力、脆弱さ
    都市における「通り」の意味 → 通りの賑わいと人のアクティビティ、商業活動、舞台性
    ゲニウス・ロキ → 土地の性質を生かした街づくりの在り方

    第4回 5月31日(火)「都市空間と生活:「町」のもつ力」
    テーマ:「通り」と「町」
    →「まち」と「みち」
    →日本における通りとコミュニティの関係
    →歴史から見る、通り空間の意義、「町」の意味、コミュニティを規定する街の形
    →通りに開いた下町、閉ざした山手

    第5回 6月7日(火)「貧困の都市学1」 
    講師:岡崎留美 慶応大学助教
    テーマ:貧困と都市
    絶対的貧困と相対的貧困、貧困のイメージと意識

    第6回 6月12日(日)「貧困の都市学2」 
    テーマ:虐げられた者と都市
    売春と都市
    難民と被災者問題

    第7回 6月14日(火)「貧困の都市学3」 
    テーマ:病める住環境
    スラムの発生
    ヴァンダリズムと落書社会

    第8回 6月21日(火)「テロと都市」事例研究1:Ground Zero Redevelopment
    テーマ:国家、都市の威信と都市デザインの意味、シンボル性
    人、文化、経済を突き動かす都市デザインの力
    アメリカ・ニューヨーク、ワールドトレードセンターアタックとその跡地再開発事例紹介
    →再開発にいたるまでの経緯
    →計画案の要求される条件

    第9回 6月28日(火)「震災と都市」事例研究2:阪神淡路大震災を事例として
    講師:ミホ・マッゼロー ハーバード大学デザインスクール講師
    テーマ:震災に強いまちづくり、震災と備え
    サステイナブルな都市再設計とは

    第10回 7月5日(火)「震災と都市」事例研究3:ハイチの震災を事例として
    講師:ミホ・マッゼロー ハーバード大学デザインスクール講師
    テーマ:自然災害と都市、震災とその後のまちづくり
    復興のみちのり

    第11回 7月12日(火)「ルーラル・デザイン」事例研究4:滋賀県田根の集落と復興支援
    テーマ:地方が地方を支援する
    震災・原発の被災者移住の計画、地方過疎集落と被災地との関係づくり

    第12回 7月19日(火)「不動産と防災」事例研究5:森ビルのケース
    講師:赤堀泰郎 森ビル
    テーマ:都市防災と不動産
    不動産価値と防災性能

    第13回 7月26日(火)「未来の都市デザインとは」
    テーマ:未来の都市デザインの方向性


4. 提出課題・試験・成績評価の方法など

    成績は、グループ発表、中間レポート、最終レポートおよび授業への参加意欲等に応じてつけられる。


5. 履修上の注意・その他

    授業を学生と教員のインタラクティブなものとするため、履修人数を制限する。初回の授業後半に履修希望学生に履修動機を書かせ、本講義の主旨と一致するものの履修を認める。最大60名まで。
    本年より日英併用の授業とする。


6. 前提科目

    なし


7. 履修条件

    なし


8. 旧科目との関係

    なし


9. 授業URL


2011-04-21 09:09:37.477363


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