KGC


Keio University Shonan Fujisawa Campus
Course Summary (Syllabus)


FAMILY BUSINESS MANAGEMENT (Yoshinori Isagai

    Semester : 2016 Fall
    Code : 64290 / 2 Credits


1. Objectives/Teaching method

     本授業は、ファミリービジネスを対象として、伝統とイノベーションの相剋をどのように解決し、また地域貢献を果たすのか、その具体策を探究することを目的とする。
     昨今、欧米では、ファミリービジネスへの関心が高まっている。さまざまな課題もあるものの、ファミリービジネスは、それ以外の企業と比較して、利益率、資本効率などが高く、イノベーションが起こりやすいことが明らかになりつつある。さらに、地域に根ざし、長期的視野に立って経営を行う傾向も強い。一方、日本においては、ファミリービジネスの宝庫でありながら、研究、教育はほとんど行われておらず、世界中から成果が待たれているところである。
     慶應義塾大学では、2009年度から、ファミリービジネス研究教育先導拠点形成に努めており、独自のケース教材を数部開発した。本授業では、主としてこれらのケース教材を活用し、ファミリービジネスのガバナンス、経営理念、戦略や組織、イノベーション、長寿性、地域貢献などに焦点をあて、ファミリービジネスマネジメントの要諦を学ぶ。そして、個益と公益の相生を実現するための方策について議論する。また、ファミリービジネスの経営者をお迎えして経営の現場についての知見も深める。
     最終成果として、ファミリービジネスマネジメントに関するレポートを作成してもらうことを検討している。


2. Materials/Reading List

    ・ファミリービジネス学会編『日本のファミリービジネス』中央経済社、2016年(刊行予定)。
    ・後藤俊夫編『ファミリービジネス』白桃書房、2012年。
    ・Kenyon-Rouvinez, Denise and John Ward Family Business, Palgrave Macmillan, 2005.
    ・その他、ケース教材などは別途指定。


3. SCHEDULE

    #1 イントロダクション
    授業の目的、カリキュラム、成績評価などの説明を行う。

    #2 ファミリービジネスのマネジメント(講義、ディスカッション)
    経営戦略論や組織論などの視点をふまえ、ファミリービジネスのマネジメントの特徴について概観する。

    #3 事業承継1(ケースディスカッション、講義)
    ナカシマプロペラ株式会社<http://www.nakashima.co.jp/>のケース教材を用いて、企業の成長と事業承継のあり方について議論を行う。

    #4 事業承継2(ディスカッション、講演、講義)
    関西を中心として全国展開を果たしている麺類・和食の料亭である、美々卯<http://www.mimiu.co.jp/>の後継者の江口公浩氏をお迎えして、後継者の役割や可能性などについて議論する。

    #5 イノベーション1(ケースディスカッション、講義)
    創業300年をこえる福田金属箔粉工業株式会社<http://www.fukuda-kyoto.co.jp/>の事例を紹介し、長寿企業におけるイノベーションを実現させるためのポイントについて議論する。

    #6 イノベーション2(ケースディスカッション、講義)
    株式会社箔一<http://www.hakuichi.co.jp/>のケース教材を用いて、新しい視点から事業を展開するための方策について検討する。

    #7 伝統1(ケースディスカッション、講演)
    1699年(元禄12年)創業の株式会社にんべん<http://www.ninben.co.jp/>のケース教材を活用して、伝統とイノベーションの両立を図るための方策について議論する。

    #8 伝統2(ディスカッション、講演、講義)
    創業1728年(享保13年)のお茶・のりの販売、茶道のイベントなども開催され、新しいタイプの駅中店舗展開も推進されている株式会社茶加藤代表取締役(第10代)加藤宗兵衛氏(SFCのOB)をお迎えし、老舗企業のマネジメントについて議論する。

    #9 伝統3(ケースディスカッション、講義)
    718年(養老2年)創業の世界最古のファミリービジネスである法師<http://www.ho-shi.co.jp/>のケース教材を活用し、伝統を引き継ぐポイントについて議論する。

    #10 地域貢献1(ケースディスカッション、講義)
    タキヒヨー株式会社<http://www.takihyo.co.jp/>のケース教材を用いて、地域貢献とビジネスの両立の方策について検討する。

    #11 地域貢献2(ディスカッション、講演、講義)
    「真に優れた「ローカルブランド」をめざす」株式会社崎陽軒<http://www.kiyoken.com/>の野並晃氏(塾員)をお迎えし、地域に徹底的にこだわる意義や可能性について議論する。

    #12 地域貢献3(ディスカッション、講義)
    「四宝和醸」を理念として、学校蔵などの佐渡の地域づくり活動に積極的に取り組んでいる、尾畑酒造株式会社<http://www.obata-shuzo.com/>のケース教材を用いて、ファミリービジネスが果たす地域への貢献のあり方について議論する。

    #13 地域貢献4(ケースディスカッション、講義)
    一子相伝の技術を地域に公開し、現在では地域の特産物として展開されるようになった、稲庭うどん宗家である佐藤養助商店<http://www.sato-yoske.co.jp/>のケース教材を用いて、地域資源化の要諦について議論する。

    #14 まとめ1(講義、ディスカッション)
    今までの授業を振り返り、ファミリービジネスマネジメントの特徴を整理し、伝統とイノベーション、事業性と社会性を両立させるための方策について議論し、理解を深める。


4. Assignments/Examination/Grad Eval.

     授業では、必要に応じてレポートの提出を義務付ける(SFC-SFSシステムを利用)。最終成果として、ファミリービジネスのマネジメントに関するレポートを提出してもらう。成績評価は、授業への貢献(出席、発言、レポートの内容など)が70%、最終成果の内容が30%の割合で判断する(授業運営ルールの詳細は、第1回イントロダクションで説明する)。


5. Special Note

     本授業は、議論やレポート、提言などかなりのワークロードを必要とする。そのため強い興味、関心がある方の参加を希望する。なお、ゲストのご都合などで授業の内容や順番が一部変更されることがある。ご理解いただきたい。


6. Prerequisit / Related courses

    経営学関係の基礎知識があることを前提として授業をすすめる。


7. Conditions to take this course

    ファミリービジネス(家族企業)マネジメント、老舗企業、CSRなどに強い関心のある方。


8. Relation with past courses

    -


9. Course URL


2016-07-25 21:54:51.878434


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