KGC


慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス
授業概要(シラバス)


先端研究(ケースメソッド) (伴 英美子

    2017年度春学期 
    科目コード: 51005 / 2単位
    カテゴリ: 2.研究支援科目−先端研究科目(大学院)


1. 主題と目標/授業の手法など

    本講義の目的は、社会科学における事例研究の方法を身につけることである。本講義は、社会学、経営学等、人や組織、社会を研究対象として論文を執筆する者、事例研究やアクションリサーチを実施する者を対象とする。教科書や研究実践例を元に方法を学ぶと共に、ディスカッションやワーク、発表を通じて各受講者の研究の質を高める。事前課題として、教科書及び参考資料の精読と小レポートの提出を求める。〇例研究の手法を習得すること、研究を批判的に検証する力を身につけること、自らの研究・論文の質を高めることを目指す。


2. 教材・参考文献

    教科書:ロバート K.イン『ケース・スタディの方法 第2版』千倉書房版 1996年
    教科書:田村正紀『リサーチ・デザイン 経営知識創造の基本技術』 白桃書房 2006年
    参考文献:田尾雅夫・若林直樹『組織調査ガイドブック』 有斐閣 2001年
    参考文献:佐藤郁哉『組織と経営について知るための 実践フィールドワーク入門』有斐閣 2002年
    参考文献:アレキサンダー・ジョージ、アンドリュー・ベネット『社会科学のケース・スタディ 理論形成のための定性的手法』勁草書房 2013年


3. 授業計画

    第1回 オリエンテーション
    本コースの目的、進め方について説明します。
    <文献>・田村正紀『リサーチ・デザイン』 白桃書房 第3章 5.変数関連の種類 P.62-69

    第2回 ケース・スタディ概観
    教育方法としてのケースメソッドと研究方法としてのケース・スタディの違いについて学びます。
    社会科学におけるケース・スタディの位置づけ、ケース・スタディの可能性と限界、多様なケース・スタディの類型などについて 概観します。
    <文献>・ロバート K. イン『ケース・スタディの方法』 千倉書房 第1章 序論 P.1-25

    第3回 ケース・スタディの設計(1)理論と枠組み
    ケース・スタディの設計における、問いの立て方、分析単位の設定、理論の役割について学びます。
    <文献>・ロバート K. イン『ケース・スタディの方法』 千倉書房 第2章 ケース・スタディの設計 P.26-45
    <文献>・田村正紀『リサーチ・デザイン』 白桃書房 第1章 リサーチ・デザインとは何か P.1-24
    <文献>・安藤史江・杉原浩志「組織はどのようにアンラーニングするのか?」組織科学 Vol.44, N0.3, p.5-20

    第4回 ケース・スタディの設計(2)信頼性と妥当性
    リサーチ設計の質の判断基準である信頼性、妥当性の概念を学びます。
    <文献>・ロバート K. イン『ケース・スタディの方法』 千倉書房 第2章 ケース・スタディの設計 P.45-53
    <文献>・谷岡一郎『データはウソをつく-科学的な社会調査の方法』ちくまプリマ―新書 妥当性について、信頼性について、狂ったモノサシ P122-126

    第5回 ケース・スタディの設計(3)設計と事例の選択
    単一ケース、複数ケースの設計、事例の選択について学びます。
    <文献>・ロバート K. イン『ケース・スタディの方法』 千倉書房 第2章ケース・スタディの設計 P.53-72
    <文献>・ロバート K. イン『ケース・スタディの方法』 千倉書房 第6章 ケース・スタディ作成の種類 P.178-187
    <文献> 田村正紀『リサーチ・デザイン』 白桃書房 第4章 事例をいかに選択するか P.71-95

    第6回 ケース・スタディのデータ分析
    ケース・スタディのデータ分析方法について学びます。また、データの読み取りと解釈、推論について学びます。
    <文献>・ロバート K. イン『ケース・スタディの方法』 千倉書房 第5章 ケース・スタディの証拠の分析 P.136-168
    <文献>・田村正紀『リサーチ・デザイン』 白桃書房 第7章 比較事例での因果推論技法 P.145-162
    <文献>・田村正紀『リサーチ・デザイン』 白桃書房 第8章 単独事例での因果推論技法 P.163-188
    <文献>・Aジョージ・Aベネット『社会科学のケース・スタディ』 勁草書房 第6章 事例による発見から理論への含意の導出 P.125-142
    <文献>・谷岡一郎『データはウソをつく-科学的な社会調査の方法』ちくまプリマ―新書 実際にデータを分析してみよう P89-119

    第7回 グループワーク発表(先行研究の検証)
    ケース・スタディの手法により実施された先行研究について調査設計の観点から検証し、発表します。

    第8回 文献調査
    グループワークの振り返りを行います。
    インターネットでの文献調査の手法について学びます。
    <文献>・佐藤 郁哉 『組織と経営について知るための実践フィールドワーク入門』 有斐閣 第6章 文献調査 P.225-239

    第9回 中間発表
    自らの関心に沿って調査設計を行い発表します。調査設計は研究命題、調査設計、事例、データ分析方法等を中心に行います。

    第10回 ケース・スタディにおける調査の進め方
    ケース・スタディにおける調査の進め方について学びます。
    <文献>・田尾雅夫・若林直樹 『組織調査ガイドブック』P131-155
    <文献>・ロバート K. イン『ケース・スタディの方法』 千倉書房 第4章 ケース・スタディの実施:証拠の収集 P105-135

    第11回 ケース・スタディの準備・ケースメソッド教授法とは
    ケース・スタディにおける調査の準備について学びます。
    次回の導入として、ケースメソッド教育の特徴や効果について学びます。
    <文献>・ロバート K. イン『ケース・スタディの方法』 千倉書房 第3章 ケース・スタディの実施:データ収集の準備 P73-104
    <文献>・田尾雅夫・若林直樹 『組織調査ガイドブック』P39-51(研究計画書)
    <文献>・高木晴夫、竹内伸一『ケースメソッド教授法入門』  P.3-12
    <文献>・岡田加奈子・竹鼻ゆかり『教師のためのケースメソッド教育』 P.16-18, P.45-58

    第12回 ケースメソッド教授法による授業の体験
    教育用のケース教材を用い、ケースメソッド教授法による授業を体験します。
    ケースメソッド教育の特徴や効果について学びます。
    <文献>・危機時における高齢者介護施設管理者の意思決定-3.11のケース-

    第13回 最終発表1
    本講義を通して作成した、研究計画、ケース・スタディ等の成果物を発表します。

    第14回 最終発表2
    本講義を通して作成した、研究計画、ケース・スタディ等の成果物を発表します。


4. 提出課題・試験・成績評価の方法など

    1)小レポート提出状況。20%
    2)先行研究調査の発表資料の提出。30%
    3)中間発表の発表資料の提出。20%
    4)最終発表の発表資料の提出。30%


5. 履修上の注意・その他

    クラスメートとのディスカッションやワークの多い授業のため、可能な限り対面式の講義を受講することを勧める。


6. 前提科目

    なし


7. 履修条件

    なし


8. 旧科目との関係

    なし


9. 授業URL


2017-01-07 00:25:53.35879


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