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人間環境整合論

お知らせ


科目名人間環境整合論 [ シラバス ]
http://fukudat.sfc.keio.ac.jp/human/index.html

 「人間環境整合論」は人間と環境が良好な関係を築く方法を論じる実学です。ここで言う環境とは、人間を取り囲むもの全てが対象です。身のまわりの道具、生活環境を構成するインテリアや照明などの要因、交通環境、消費者行動環境、人と人、あるいは人と機械のコミュニケーション、スポーツも人間を取り囲む環境として扱います。したがって、良好な関係とは、使いやすい道具であったり、心地よい室内であったり、分かりやすい標識であったり、高度なワザであったりします。
 学問としての「人間環境整合論」は伝統的な学問分野である「人間工学」(=「エルゴノミクス」)「ヒューマン・インタフェイス」などを基盤に置きますが、これらの学問分野に加えて人間と環境の整合に関わる関連分野を広く視野に入れることとします。従って、扱う範囲はかなり広くなり、内容も人間の構造・機能の理解、人間と環境の間で生じる問題を解決するための手法の修得まで多岐にわたります。授業時間に限度があり、これらのうち直接講義で扱える対象も限られますが、できる限り人間と環境の整合に関する実例を通じて人間工学の課題と解決法を学びます。
 「人間環境整合論」は春学期と秋学期に開講します。春学期は福田亮子が、秋学期は福田忠彦が担当します。授業内容は、基本的には同じです。したがって、春・秋両学期履修しても単位として認められるのはいずれか一方のみであり、他方は自由科目となりますので注意してください。


担当者 福田 忠彦伊藤 納奈
授業期間2005年秋学期 木曜日1時限
授業レベル 学部
参考文献 参考文献リスト


授業ビデオとマテリアル
受講したい回をクリックしてください。
第01回2005/09/29 エルゴノミクスへの招待 (担当:福田忠彦)
- 講義資料(PDF)
【第1部:エルゴノミクスの基礎】
人間環境整合論はSFC版人間工学である。人間工学はヨーロッパではエルゴノ
ミクス(Ergonomics)であり、アメリカ合衆国ではヒューマンファクターズ
(Human Factors)あるいはヒューマンエンジニアリング(Human 
Engineering)である。
これらの学問は人間と機械の整合・共生を求めて、人間のあり方、機械のあ
り方についての問いかけとして出発したが、今日では、人間のあり方を追求
する“人間学”に、新たに生理学や工学などを加えた、「人間と環境と情報
の相互関係を総合的に、科学的に追求し、人間の生活環境の充実、向上に応
用する学際領域の学問分野」として位置づけられている。第1回はエルゴノミ
クスの内容、目標、対象、手法の種類などを解説するとともに、人間環境整
合論の進め方を示す。主な項目は以下の通り。
1 人間工学(エルゴノミクス)とは何か?  
2 人間工学の目標と対象  
3 人間環境整合論の内容   
アンケート:「この授業へ期待すること」を書いてもらい、履修者数の確認
に使用する。


第02回2005/10/06 エルゴノミクスの手法(1) (担当:福田忠彦)
- 講義資料(PDF)
人間と環境の整合の問題を考えるうえで環境に対面する人間の機能および構
造を理解することは不可欠である。人間は骨格系、筋肉系、感覚器系、神経
系、内分泌系、消化器系、呼吸器系、循環器系、排泄器系、生殖器系の10個
の器官系から成り立ち、恒常性を保っている。これらの器官系の概略を(用
意した資料で)把握するとともに、エルゴノミクスの視点で人間の機能と構
造を計測・評価する方法を学ぶ。さらに、人間と環境の間に生じる問題も把
握を容易にするために、人間の機能を抽象化する考え方を学ぶ。
1 人間の構造と機能の計測  
2 Man-Machine Systemとモデル・シミュレーション  
3 環境に対面する人間機能の評価方法  
演習問題:授業中に提示する  


第03回2005/10/13 エルゴノミクスの手法(2) (担当:福田忠彦)
- 講義資料(PDF)
第2回に引き続き、エルゴノミクスの問題を解決するために用いられている
代表的な手法を解説するとともに、適用例を解説する。主な項目は以下の通
り。
1 主観評価法あるいは官能評価法の代表例
(質問紙法、順位法、一対比較法、SD法、ME法、極限法、調整法、恒常法、
ほか)  
2 生体信号を用いた評価法の代表例(反応時間、心拍、呼吸、眼球運動、
瞳孔反応、水晶体焦点調節運動、脳波、血圧、ほか)  演習問題:授業中に
提示する


第04回2005/10/20 動作・行動分析のエルゴノミクス (担当:福田忠彦)
- 講義資料(PDF)
人間は環境に対面するとき、まず感覚器系によって情報を得る。その内容を
判断して、再び環境に対して動作・行動を通して働きかけている。このよう
な一連の情報処理過程の前半は第3回から第5回で取り扱った。第6回は後半
の情報処理に関わり、動作・行動を計測する基本的な手法を解説し、さら
に、これらを記述することによってエルゴノミクスの視点で有用な情報とな
る具体例を挙げて説明する。主な内容は以下の通り。
1 動作・行動特性の記述方法  
2 動作・行動の応用  
3 海上交通の見張り作業における対象に動作・行動分析の例の紹介  
演習問題:授業中に提示する


第05回2005/10/27 感覚のエルゴノミクス視環境(1) (担当:福田忠彦)
- 講義資料(PDF)
人間と環境の整合の問題を考えるうえで最も重要な要因となる人間の視覚機
能を取り上げ、視環境を構成するうえで必要なエルゴノミクスの基礎事項を
学ぶと。併せて、具体的な応用例を取り上げ、その中で視覚特性がどのよう
に生かされているかを示す。主な対象は明るさ、色彩および照明である。主
な項目は以下の通り。
1 エルゴノミクスの基礎となる視覚特性  
2 明るさおよび色彩のエルゴノミクス  
3 照明および光環境のエルゴノミクス  
演習問題:授業中に提示する


第06回2005/11/10 感覚のエルゴノミクス視環境(2) (担当:福田忠彦)
- 講義資料(PDF)
前半では第5回に引き続き視覚のエルゴノミクスを取り上げる。対象は情報
環境であり、とくにメディアの設計におけるエルゴノミクスの応用例を解説
する。後半は視覚代行機能として触覚を取り上げる。エルゴノミクスにおい
て触覚が取り上げられる場面の一つに感覚代行技術があるが、ここでは触知
覚特性をエルゴノミクスの視点で学ぶとともに、その応用例を取り上げる。
主な項目は以下の通り。
1 情報環境のエルゴノミクス  
2 エルゴノミクスの基礎となる触覚特性  
3 触知覚の応用  
演習問題:授業中に提示する


第07回2005/11/17 エルゴノミクスの基礎聴環境 (担当:福田忠彦)
- 講義資料(PDF)
人間と環境の整合の問題を考えるうえで視覚に次いで重要な要因となる人間
の聴覚機能を取り上げ、聴環境を構成するうえで必要なエルゴノミクスの基
礎事項を学ぶと。併せて、具体的な応用例を取り上げ、その中で聴覚特性が
どのように生かされているかを示す。主な項目は以下の通り。
1 エルゴノミクスの基礎となる聴覚特性  
2 音環境のエルゴノミクス  
3 騒音の評価法  
演習問題:授業中に提示する


第08回2005/12/01 国内外の環境設計の基準・指針とエルゴノミクス (担当;伊藤納奈)
- 講義資料(PDF)
【第2部:エルゴノミクスの実際】
環境設計の指針・標準に反映させるエルゴノミクスの問題と国際標準の最近
の動向について
1.環境設計指針・標準作りと研究所の活動  
2.高齢者・障害者配慮の国際標準ISO/IECガイド71の特色  
演習問題:ガイド71を参考にしたエルゴノミクス的発想による標準化の提
案  
*ガイド71に関わるテクニカルレポート作成の活動状況を話します。実際
に自分も一部実験に関わったものをこのTRの項目としてまとめている最中で
すので、生データをどのように標準値として加工し、まとめるのか、という
話しや、この9月末のフロリダで会議の話、またHCIで知り合ったディズニー
のアクセシビリティを研究している人に、このフロリダ会議でディズニーで
のアクセシビリティの活動を紹介してもらうことになり、同時にISO/TC1/WG2
のメンバーと一緒に、ディズニーワールド内の高齢者・障害者対応施設の見
学をすることになったので、これらの話も話そうと思います。説明する授業
というよりは、仕事のエピソードとして話ができればと思っています。


第09回2005/12/08 国際標準とエルゴノミクスの事例(1)図記号・絵記号
- 講義資料(PDF)
日本発の国際標準となった事例(非難口誘導灯などのピクトサイン)の決定
までのプロセスの説明と、最新ピクトサインの紹介
1.非難口誘導灯のピクトサイン案ができるまで  
2.最新のピクトサイン標準の紹介   
演習問題:サイン表示に関するエルゴノミクス的問題提起
*最近、新しくコミュニケーションツールとしてのピクトサイン表示が一
式、JISとして標準化されたばかりですのでその紹介もしたいと思います。標
準が数値などをただ決めているものだけはなく、エルゴノミクスの問題を考
慮したものがあることを実感してもらえたらと思っています。


第10回2005/12/15 国際標準とエルゴノミクスの事例その2 ロービジョン他 (担当:伊藤納奈)
- 講義資料(PDF)
標準化を目指した研究事例(視覚障害者用誘導用ブロック等の視認性)につ
いての説明。ロービジョンの特性、標準化するまでの計画や検討事項につい
て
1 ロービジョン(弱視)の問題  
2 誘導用ブロックや、ロービジョン者を考慮した視覚表示物の標準化への
取り組み  演習問題:ロービジョンの人を考慮した製品の提案など  
*これも現在取り組み中のものなので、やはりエピソード的な話しをいろい
ろしようと思います。昨年行った誘導ブロック利用状況調査の結果や、標準
化することへの様々な問題(障害者団体の人や障害者自身の反応なども含め
て)、現在実験中の色やコントラスト感度の途中経過、被験者さんを通して
見るロービジョンの人たちの生活の不自由さなどについて話したいと思いま
す。


第11回2005/12/22 エルゴノミクスの実際(1)IT技術  (担当:福田忠彦)
- 講義資料(PDF)
福田忠彦研究室ではさまざまなエルゴノミクスの課題を研究課題として取り
上げ、独創的な成果をあげてきた。その中から3つの具体的な研究成果を3回
にわたって紹介する。第11回はIT技術におけるエルゴノミクスを課題とした
研究の紹介である。「Webのユーザビリティの評価法」と題し、ユーザビリテ
ィを左右する要因となる情報の量と質およびWebページのレイアウトがユーザ
に与える影響などを取り上げ、既存のインタラクティブシステムに実装する
ための新しいシステムの提案について説明する。
1 ITにおけるヒューマンインタフェイスの考え方   
2 Webデザインのエルゴノミクス           
演習問題あるいは感想:授業中に提示する。


第12回2006/01/12 エルゴノミクスの実際(2)消費者行動  (担当:福田忠彦)
- 高原さん講義資料(PDF)
第11回に引き続き福田忠彦研究室におけるエルゴノミクス研究の具体例と消
費者行動に関する研究成果を紹介する。消費者に対して効果的に商品を印象
付け、購買に結びつけるための商品のレイアウトやパッケージのデザインな
どについてエルゴノミクスの視点から検討した結果と、消費者が商品を選択
し購入にいたるプロセスの解析方法を述べる。         
演習問題あるいは感想:授業中に提示する。


第13回2006/01/19 エルゴノミクスの実際(3)スポーツ (担当:福田忠彦)
- 内藤氏講義資料(PDF)
最終回は当研究室がスポーツの「ワザ」をエルゴノミクスの視点で分析した
成果をゴルフ、サッカー、野球、などを対象に述べる。この中で、とくにス
ポーツにおける「ワザ」は視野の機能の使い方が重要であることをさまざま
な例から解説する。
演習問題あるいは感想:授業中に提示する。



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