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メディアリテラシーA

お知らせ


科目名メディアリテラシーA [ シラバス ]


近年、その重要性が指摘されている「メディアリテラシー」は、マスメディア(テレビ、新聞、雑誌、インターネットなど)が発信する情報を、そのまま鵜呑みにすることなく、批判的に受信するための能力、またその能力を身につける方法として語られることが多い。すなわち「リテラシー=読み書きの能力」のうち、「読み」の側面が強調されている。
この授業では、現状のメディアを俯瞰して問題点を把握し、批判的な「読み」とは何かを講ずるとともに、さらに一歩踏み込んで、メディアを通して情報を発信する能力、すなわち「書き」の技能を養うことを目指す。
授業のメディア分析の対象としては、学生諸君が日頃から親しんでいるであろう「雑誌」を取り上げてその構造と編集制作の過程を分析し、こめられたメッセージの特質を明らかにする。編集制作の過程を分析することで、「調べ、聞き取り、収集した情報を、文章などに表現し、さらにそれを多くの人々に伝達するための形に整える」ためにどのような技能が発揮されているかが明らかになるだろう。
前期のメディアリテラシーA では、おもに雑誌メディアの分析が中心となるが、「事実を調べて、書く」また「インタビューして、書く」などの基本的な取材も実践する。
なお、担当教員の門崎敬一(特別招聘教授)は、現役の編集者(平凡社「太陽」元編集長、小学館「和樂」元エグゼクティブ・エディター)。


担当者 門崎 敬一
授業期間2006年春学期 火曜日4時限
授業レベル 学部
参考文献 参考文献リスト


授業ビデオとマテリアル
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第01回2006/04/11 メディアリテラシーとは何か
 社会や政治の動向に影響を与えるメディアはひとつの権力として作用す
る。同時に社会の大衆化にともない、メディアそのものが変質していく。社
会とメディアの関係を、イギリスの高級紙「The Times」の変遷などをもとに
概観する。
 また、昨今のネット・メディアと“古いメディア”との相剋が意味するもの
に言及し、あるべきメディアリテラシー――情報の批判的受信を考える。


第02回2006/04/18 雑誌とはどんなものか
- 講義資料(PDF)
 若い世代に浸透し、親近感をもって受け入れられているメディアの代表格が
雑誌である。ふだん何気なく手にしている雑誌の構造とコンテンツを分析
し、巧妙に仕組まれている「メッセージ」を明らかにする。そして、雑誌が
編集現場でどのように制作されているかを、実物の企画書、コンテ、取材メ
モ、レイアウト、編集者の原稿などを資料にして述べる。
 また、情報を発信する文化的組織であると同時に、利益を追求する営利的
組織である出版社とはいかなる機構を持つか、さらに、編集者とはどのよう
な職業人であるかを明らかにする


第03回2006/04/25 情報にどのような形式を与えると、雑誌記事になるか
- 講義資料(PDF)
 雑誌のページを構成するさまざまな企画は「取材」によってつくられてい
る。情報源の探し方、取材交渉、事前の調査、取材後の整理とまとめなど、
取材に必要な実践的な方法を述べる。
 また、取材・インタビューの最前線は、個人情報や人権、あるいは真実や
虚偽が複雑に絡み合う場でもある。実際にどのような問題が発生するのか。
ケーススタディから、それを回避する方法、またトラブルに陥った場合の解
決方法を述べる。


第04回2006/05/02 原稿の書き方――取材結果をまとめる
- 講義資料(PDF)
 雑誌に必要とされる文章は、多くの場合、「的確に事実(fact)を伝え
る」文章でなければならない。学術論文でもなく、叙情的な随想でもない、
雑誌の文章の書き方を詳述する。実際の編集現場で編集者がデスクに提出す
る原稿が、どのように手直しされ、修正されていくのかを、現物の比較で検
証する。


第05回2006/05/09 実習;取材と原稿作成
  第3回、第4回の授業で学んだことをもとに、「調べて、書く」を実践す
る。事前に出される課題のテーマで履修者は取材を行い、記事を提出する。
授業中に講評し、適切な原稿の書き方を講ずる。


第06回2006/05/16 インタビュー方法論
- 講義資料(PDF)
 人に会って、話を聞く。このシンプルな営為が、取材の第一歩である。雑
誌編集の基本であると同時に、社会的活動の基本でもある。会って、話を聞
き、発せられたメッセージを理解するというインタビューの極意を述べる。
事前に何を準備すべきか、現場での心構え、どのような質問をすればよい
か。
 また、人の話し言葉を忠実に文章に起こしてみると、意外に散漫な内容だ
ったり、論理の矛盾があるものである。プロの編集者の例を参考にして、イ
ンタビュー原稿のまとめ方を述べる。


第07回2006/05/23 インタビュー現場から学ぶ【ゲスト講演:ほぼ日刊イトイ新聞 木村俊介氏】
 実際のインタビュー現場では、どのようなコミュニケーションが交わされ
ているのか。会話記録、作成された原稿、雑誌に掲載された記事など、実例
を元に述べる。


第08回2006/05/30 実習;インタビューと原稿作成
 第6回の授業で学んだことをもとに、「聞いて、書く」を実践する。


第09回2006/06/06 写真とメディア
- 講義資料(PDF)
 1枚の写真に含まれる情報が、数千字の文字が表現する情報より、正確で
濃密な場合がある。あるいは、事実とは対極のウソを写真が流布してしまう
場合がある。雑誌編集では、写真の見方、取り扱い方が重要な仕事になる。
編集者はどのようにして、カメラマンに仕事を依頼するのか、誌面に掲載す
る写真のセレクト方法、写真キャプションの作成法、写真のレイアウトの要
領を詳述する。


第10回2006/06/13 メディアと権利侵害
- 講義資料(PDF)


第11回2006/06/20 雑誌レイアウトの基礎
- 講義資料(PDF)
 雑誌の誌面には、読者の視線を掴まえ、文章と写真に導き、ページの先へ
と誘い込む工夫が凝らされている。また、第1ページから最終ページまでの
ページ展開には、大量の情報を読者を飽きさせることなく供給する仕掛けが
潜んでいる。市販の百数十ページにも及ぶ雑誌は、どのようなコンテンツを
どのように配置して構成されているのか。読者を飽きさせず、興味を惹きつ
けるテクニックを、実際の雑誌をもとに「台割」(ページ構成の一覧表)を
復元し、検証する。


第12回2006/06/27 ゲストスピーカーによる講演【キャップ 代表取締役・アートディレクター 藤本やすし氏】


第13回2006/07/04 校正とは何か、校正の方法
- 講義資料(PDF)
 正確な誌面作りには、第三者の目で行われる「校正」(文字の誤りや適
否、事実関係の誤認を調べ正すこと)が必要である。通常は、専門職の校正
者が携わるが、編集者も校正の基礎技術を身につけておくことは強く要請さ
れる。
 実際に出版社で校正されたゲラ(試し刷り)を参考にして、誤りやすい文
字や語句を示し、校正の方法を述べる。



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