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国際比較法制論A

お知らせ


科目名国際比較法制論A [ シラバス ]
http://web.sfc.keio.ac.jp/~nagawa/

 本講義は、アメリカ合衆国憲法についての基礎知識習得を目標とする。同憲法は1789年以来200年以上にわたって、アメリカ合衆国の根本的国家規範としての役割を果たしてきた。現在有効な憲法としては、おそらくもっとも古い歴史を誇っている。
 合衆国憲法の歴史はアメリカ国家発展の歴史そのものであり、その内容を知ることはアメリカの理解に欠かせない。また同憲法は日本国憲法の制定と発展に大きな影響を与えており、その意味でも合衆国憲法の理解は重要である。
 本講義では、アメリカ合衆国憲法の制定過程、その思想的背景、司法審査、三権分立、州際通商、連邦主義と州権主義、言論の自由、政教分離、信教の自由、デュープロセス、法の下の平等、基本的人権など、その基本的内容につき、判例と講義を通じて、基礎的な知識を得られるようにする。
 時間に余裕があれば、現代アメリカ社会の問題と憲法判例との関係についても論じたい。
 なお担当者は、本講義を自身が担当する研究プロジェクト(研究会)の基礎科目として考えているので、同研究プロジェクト履修希望者には、本講義の履修を強く勧める。


担当者 阿川 尚之
授業期間2006年春学期 木曜日3時限
授業レベル 学部
参考文献 参考文献リスト


授業ビデオとマテリアル
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第01回2006/04/13 本講義の全体像とアメリカ合衆国憲法の特徴
- 講義資料(PDF)
 上記「本講義の主題と目標、授業の手法」などについて、さらに詳しく説
明する。あわせて、アメリカ合衆国憲法の今日的意義について、最高裁人事
や判決に関する最近の動きを中心に概説する。
 


第02回2006/04/20 アメリカ合衆国憲法の誕生(1)
- 配布資料(PDF)
- 講義資料(PDF)
 1787年夏、フィラデルフィアに集まった13州の代表が、どのように
して合衆国憲法を起草したか、その際どのような問題が争点となったか、そ
の結果誕生した憲法の特徴は何か、思想的背景は何かなどについて、概説す
る。特にジェームズ・マディソンによる憲法起草への貢献について、「フェ
デラリストペーパー」を中心に考える。また、憲法制定がもつ今日的意義に
ついて、判例を中心に考察する。


第03回2006/04/27 アメリカ合衆国憲法の誕生(2)
- 配布資料(PDF)
- 講義資料(PDF)
 合衆国憲法制定によって誕生した連邦裁判所が、いかにして法令の合憲性
を判断する権限を得たか、法令の合憲性審査を正当化するのは何かについ
て、マーベリー対マディソンの判例を中心に考える。あわせて、司法審査の
今日的意義を、いくつかの判例を通して見る。


第04回2006/05/11 司法審査の誕生と発展
- 講義資料(PDF)
 憲法制定当初からあった強い連邦政府を望む意見と、州の主権維持を望む
意見の対立について、特に合衆国銀行設立をめぐる憲法上の論争を中心に考
える。さらに最近10年の連邦主義についての最高裁の新しい考え方につい
て、検討する。


第05回2006/05/18 連邦主義と州権主義
- 配布資料(PDF)
- 講義資料(PDF)
 合衆国憲法制定時から抱えていた奴隷の取り扱いをめぐる憲法問題を追
い、それがついに南北戦争にいたり合衆国の分裂につながった経緯を探る。


第06回2006/05/25 奴隷制度と憲法
- 配布資料(PDF)
- 講義資料(PDF)
 南北戦争後に成立した修正第13、14、15条のもとで、黒人やその他
の少数民族の権利がどのように解釈され、憲法が人種差別をどのように考え
てきたかを探る。あわせて、現代のさまざまな差別の問題に、最高裁がどの
ように対処しているかを見る。


第07回2006/06/01 人種差別と憲法
- 配布資料(PDF)
- 講義資料(修正版)(PDF)
 憲法修正第5条ならびに第14条に規定されたデュープロセス条項の歴史
的背景とその後の変遷について考える。特に手続的デュープロセスと実体的
デュープロセスの違いが、19世紀末のレッセフェール思想とどのように関
連し、進歩的な法律の制定を阻んだかを見る。さらに実体的デュープロセス
の考え方が、ニューディール期にどのように覆されたかを見る。


第08回2006/06/03 【06/29の補講】人種差別と憲法(続き)
- 講義資料(PDF)
 憲法修正第5条ならびに第14条に規定されたデュープロセス条項の歴史
的背景とその後の変遷について考える。特に手続的デュープロセスと実体的
デュープロセスの違いが、19世紀末のレッセフェール思想とどのように関
連し、進歩的な法律の制定を阻んだかを見る。さらに実体的デュープロセス
の考え方が、ニューディール期にどのように覆されたかを見る。


第09回2006/06/08 デュープロセスの発展
- 配布資料(PDF)
- 講義資料(PDF)
 デュープロセス条項とならんで、連邦政府の権限拡大を防止したのは、憲
法第1条8節の州際通商条項であった。すなわち憲法は連邦政府に外国、州
と州、インディアン各部族との通商のみを規制する権限を付与し、州内での
通商や産業の直接規制を禁じていたため、連邦政府の権限は大幅に限定され
ていたのである。ここではニューディール時代を機に、州際通商に関する最
高裁の憲法判断が変化し、連邦政府の権限が拡大した経緯を探る。さらに1
990年代になって、州際通商についての復古的な考え方が現出した、その
過程を探る。


第10回2006/06/15 憲法における公と私
- 配布資料(PDF)
- 講義資料(PDF)
 修正第1条の規定する言論の自由について、最高裁がどのような判断を下
してきたかを考察する。同修正条項がそもそも何を意味したのか、第1次世
界大戦の前後にどのような解釈がなされたのかを振り返ったあと、今日どの
ような言論の自由に関わる問題が生起しているかを、考察する。


第11回2006/06/22 言論の自由
- 配布資料(PDF)
- 講義資料(PDF)
 同じく修正第1条の規定する政教分離と信教自由の原則を、最高裁がどの
ように解釈してきたかを見ることによって、アメリカ社会における宗教の問
題を考える。政教分離の考え方が出現した歴史的経緯を振り返ったあと、今
日における宗教の意味、国家の関わり方についての論争を見る。


第12回2006/07/06 政教分離と信教の自由
- 配布資料(PDF)
- 講義資料(PDF)
 戦後一連の判決を通じて、実体的デュープロセス理論の延長としてのプラ
イバシーの権利がいかに出現したか、またその意味するところは何か、さら
に憲法の解釈はいかになされるべきかについて、考える。


第13回2006/07/13 「安全・安心」 対 「人権・自由」
- 配布資料(PDF)
- 講義資料(PDF)
 憲法による基本的人権の保護は、合衆国の歴史上戦争などの危機にあって
は停止されることがある。またそうしたときには大統領が憲法に規定してい
ない強力な権限を行使することがある。ここではそうした戦争と憲法の関係
について考える。歴史的考察を踏まえて、現代の戦争を憲法がどう捉えるか
について考える。



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