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感覚の生理と心理

お知らせ


科目名感覚の生理と心理 [ シラバス ]
http://fukudat.sfc.keio.ac.jp/kannkaku/index.html

 人間は感覚を通して、外界からの情報を受容しています。それ故、人間の感覚について理解することは、人間の機能との整合がとれた、安全かつ快適な環境を構築する上で欠かせない要件となります。また、これまで人間は、身体機能を科学技術によって拡大させてきましたが、これも人間の感覚機能と深く結びついています。
 本授業では、人間を「情報系」として捉え、人間が外界からの情報を、視覚および聴覚によってどのように取り入れているかについて学びます。主な対象を心理的な側面に置き、生理的な側面については必要最小限触れる程度にとどめることとします。
 「感覚の生理と心理」は、人間の感覚について理解するだけでなく、本授業から得た知識をもとに、環境と人間の感覚特性に関わる問題について、問題発見・解決できるセンスを養うことを最大の目標としています。そのため、講義ではできるだけ身近な感覚・知覚現象を取り上げ、問題意識をもつきっかけとなるよう心がけます。人間の感覚(現象)について是非興味を持ってください!
 「感覚の生理と心理」は春学期と秋学期に開講します。春学期は福田忠彦が、秋学期は福田亮子が担当します。授業内容は、基本的には同じです。したがって、春・秋両学期履修しても単位として認められるのはいずれか一方のみであり、他方は自由科目となりますので注意してください。


担当者 福田 忠彦
授業期間2006年春学期 木曜日1時限
授業レベル 学部
参考文献 参考文献リスト


授業ビデオとマテリアル
受講したい回をクリックしてください。
第01回2006/04/13 オリエンテーション・情報処理系としての人間の機能 (福田・鈴木)
- 講義資料(PDF)
【目標】「感覚の生理と心理」の講義の概要を紹介し、本授業の進め方につ
いて説明する。
人間が外界から情報を得て感覚・知覚が成立し、行動に至るまでの過程につ
いて概略を把握する。履修者は履修の目的を明確にすること。
1.「感覚の生理と心理」を学ぶことの重要性を考える。
2.感覚・知覚の成立と行動に至る過程を単純化・抽象化してモデルとして表
現する。
3.日常生活の中の感覚・知覚に関する問題点を考える。
【演習】:日常生活における感覚・知覚現象で興味がある点を挙げる。


第02回2006/04/20 視野の性質
- 講義資料(PDF)
【目標】:視野の広がりと視野の位置によって異なる視覚特性について理解
するとともに、とくに視野の機能分担について理解を深める。
1.視野の構造(私たちの視野はどのような広がりを見せるか?)
2.視野各部の視覚特性(視野の機能は中心部と周辺部で大きく異なる)
3.中心視と周辺視(視野は中心と周辺は巧妙に協調しあっている)
【演習】自らの目を対象に盲点の位置と大きさを探す実験を行う。


第03回2006/04/27 まなざしの心理学
- 講義資料(PDF)
【目標】:目には外界からの情報を効果的に受容するために、眼球運動、焦
点調節運動、虹彩による瞳孔運動、まばたきがある。これらは脳の機能が表
出したものであり、人間の心理的な面を反映していると見ることができる。
そのような特性を理解する。
1.目は何故動くか? 目の動きから分かることは?
2.焦点調節機能の特徴は?
3.瞳孔運動から分かることは?
4.まばたきから分かることは?
【演習】:目の動き方から分かることを検証する。


第04回2006/05/11 視覚の生理と心理の基礎事項
- 講義資料(PDF)
【目標】:視覚の各種心理特性を理解する上で基礎となる視覚系の構造を概
観し、「ものが見える」とはどういうことかを理解する。
1.眼および視覚神経系の構造
2.「ものが見える」とは?
3.明所視、薄明視、暗所視の違いは何か?
【演習】V(λ)曲線とプルキンエ現象(光のスペクトルに対する目の感度の違
いからなぜ夜明けと夕暮れが青っぽく見えるかを考える)


第05回2006/05/18 図形知覚
- 講義資料(PDF)
【目標】図形を知覚するとはどういうことかを理解し、環境設計への応用に
関する基礎事項を学ぶ。
1.図形知覚に関する神経生理学的知見
2.さまざまな図形の見え方
3.さまざまな図形知覚の法則
【演習】周辺視を制限した状態での図形知覚実験を行う。


第06回2006/05/25 運動知覚
- 講義資料(PDF)
【目標】:視対象の動きを知覚する条件を通じて、知覚の統合過程について
理解する。また、仮現運動の成立条件について理解する。
1.運動知覚の種類
2.実際運動が生じる条件および運動する図形の見え方
3.仮現運動が生じる条件
【演習】β運動の原理を理解する。


第07回2006/06/01 【色知覚】【色表示】
- 講義資料(PDF)
【目標】:色を感じるとはどういうことかを神経生理、心理両面から概要を
把握する。また、色覚理論と色を表示する方法について基礎を学ぶ。
1.色が見えるための神経生理
2.色が見えるとはどういうことか? 色覚理論について。
3.色を表示する方法。
【演習】xy色度図とマンセルの色立体の見方を理解する。


第08回2006/06/03 【色知覚】【色表示】
- 講義資料(PDF)
【目標】:色知覚に関する基礎事項について学ぶとともに、色彩効果を応用
する例について実例をもとに概略を把握する。
1.色知覚の諸様相
2.色彩設計の方法
3.色彩心理効果の応用
【演習】色彩設計の具体例を理解する。


第09回2006/06/08 奥行き知覚と立体視
- 講義資料(PDF)
【目標】:立体情報・奥行き情報を獲得する要因を整理するとともに、両眼
視差による立体視の原理について理解する。
1.立体・奥行き知覚を生じさせる生理的・心理的要因
2.単眼で生じる立体感・奥行き感
3.両眼視差による立体感・奥行き感
【演習】両眼視差によって奥行き知覚が生じる原理を理解する。
※定規(20cm程度で十分)を用意すること。


第10回2006/06/15 聴覚の基礎
- 講義資料(PDF)
【目標】:聴覚の各種心理特性を理解する上で基礎となる聴覚系の構造を概
観するとともに「ものが聞こえる」とはどういうことかを理解する。
1.耳および聴覚神経系の構造はどのようになっているか?
2.音とは何か?音が伝わるとは?
3.音の知覚に関する3つの要素とは?
【演習】フーリエ解析(どんな音も正弦波の集まりで表現できる)を学ぶ。
    ※電卓あるいはこれに代わるものを用意すること。



第11回2006/06/22 聴覚心理(2)
- 講義資料(PDF)
【目標】:音の知覚に関する基礎的な事項として、聴覚刺激の物理量と心理
量の関係を把握する。また、時間周波数の概念および対数による記述が重要
であることを理解する。
1.音の知覚に関する3つの要素とは?
2.音が大きい、小さいとは?音が高い、低いとは?音色とは?
3.音の知覚を理解するうえで周波数と対数の概念を理解することは重要な課
題である。
4.マスキング現象とは? 日常体験するマスキング現象とその効果・影響
【演習】聴覚の物差し(=等感度曲線)を記述してみる。



第12回2006/06/29 マスキングおよび音楽・音声の認知
- 講義資料(PDF)
【目標】:聴覚情報の知覚・認知特性のうち、時間的な要因が重要な役割を
果たしている特性について概観するとともに、音の広がり(感)について理
解を深める。
1.マスキング現象(同時マスキングと継時マスキング)
2.音の広がり感と視覚情報の関係
3.一目で知覚できる音(音符)と言語(文字)の知覚
4.音楽の知覚に関する基礎、音楽の感性的側面
【演習】:聴覚情報の記憶量を考える。


第13回2006/07/06 情報受容能力(Information Capacity)
- 講義資料(PDF)
【目標】人間が一度に受容できる情報の量には限界がある。その限界はどの
程度か、また、その限界に影響を及ぼす要因は何かについて考えるととも
に、対象の数を情報量として取り扱う方法とその有効性について検討する。
1.一目で把握することができる対象の数は?−注意の範囲―
2.一目で記憶・再生することができる対象の数は?−直後記憶の範囲―
3.注意の範囲、直後記憶の範囲に影響を及ぼす要因について
【演習】知覚の範囲、記憶の範囲を実験する。
【自由課題レポート提出】:授業終了時に提出のこと。



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