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比較体制論

お知らせ 【休講】11月28日  【補講】11月18日(土)


科目名比較体制論 [ シラバス ]
http://www.sfc.keio.ac.jp/~gon/cr2006/index.html

 1980年代後半からはじまったソ連のペレストロイカにより、世界の共産主義国家は大きく揺らぎ、1991年末のソ連崩壊で、旧ソ連と東欧諸国は共産主義を放棄し、共産主義の夢は消えたかに見えた。しかしながら、東アジア、東南アジアには、かつての体制に修正は見られるものの、共産主義国家が根強く残っている。また、旧ソ連の諸国も、「共産主義を捨てた」といいながらも、現在、政権を握っている者の多くは、共産主義時代のエリートであり、一部では共産主義勢力の復活も起きている。一方、旧共産主義国家に対しては、国際社会から民主化の圧力が強くかけられているが、それが実効的かどうかは判断が分かれるところだろう。
 本講義では、主に旧ソ連のCIS諸国におけるソ連崩壊後の政治変動に注目しながら、他の体制との比較を交えつつ、現在の、もしくは過去の共産主義国家の体制およびその変動を地域的、時期的に比較することを目的とする。政治体制を多面的に把握できる目を養えるような講義を行いたい。2002-2004年度に開講していた中央アジア・コーカサスを扱う「地域研究D」の要素も踏まえつつ講義を進める予定である。
 例年、履修希望者が多く、履修制限をかけている。今年度もその可能性が高いため、履修希望者は必ず初回の授業に出席されたい。


担当者 廣瀬 陽子
授業期間2006年秋学期 火曜日4時限
授業レベル 学部
参考文献 参考文献リスト


授業ビデオとマテリアル
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第01回2006/09/26 オリエンテーション
- レジュメ(PDF)
講義の概要の紹介、問題の所在、基本的な視座の提供。体制とは何か?


第02回2006/10/03 冷戦終結で変わる世界:体制変容の世界潮流
- レジュメ(PDF)
第二次世界大戦後の冷戦期の世界は、ソ連のペレストロイカ開始から大きく
変化し始め、ソ連解体で、決定的に異なる様相を呈するようになった。その
変化を概観し、世界の見取り図を提供する。共産主義の解体、自由民主主義
の勝利という評価は正しいか?


第03回2006/10/10 さまざまな政治体制の理解:システム、レジーム、支配の正当性
- レジュメ(PDF)
政治システム(体系)と政治レジーム(体制)の理論・議論と両者の関係、
および政治体制についての政治学的な類型を理解する。さらに、支配の正当
性と正当性の危機について考え、政治変動がいかに準備されていくかを理論
的に整理する。


第04回2006/10/17 政治体制の変動:全体主義、民主制、権威主義体制、ポリアーキー
- レジュメ(PDF)
政治体制の類型を整理し、さまざまな国の政治状況をどのように理解できる
かのカギを提供する。その上で、体制間の性格の重複や関係、接近の状況を
概観し、体制がどのように移行していくのかを考える。


第05回2006/10/24 ソ連・東欧の社会主義体制とその解体(1):共産化と共産体制
- レジュメ(PDF)
冷戦期には、自由民主主義並んでと二大体制とされた共産主義を取り扱う。
特に、今回の講義では、その理論的問題のみならず、歴史的な背景について
の理解も深めてほしい。


第06回2006/10/31 ソ連・東欧の社会主義体制とその解体(2):ペレストロイカと混沌の時代
- レジュメ(PDF)
『比較体制と政治・法文化』
旧ソ連諸国は、1990年代以降、資本主義への体制転換を模索し、グローバル
経済に参入してきた。しかし、表面的に西側流の政治・法システムを受容し
てきたことと、実際にそれが機能することとは、別問題である。体制転換を
遂げてきても、権力構造や所有制度の面で、社会主義時代(もしくはそれ以
前)と共通する問題が顕在化してきた。そうした問題を、ここでは政治・法
文化の問題としてとらえ、主としてロシアを題材に、検討する。


第07回2006/11/07 加茂具樹氏(慶應義塾大学法学部・専任講師)特別講演「現代中国の政治体制」
- 講義資料(PDF)
共産主義体制には当初から多くの矛盾があったが、1980年代に入ると、その
矛盾はもう看過できないほどに蓄積されていた。そこで、ゴルバチョフによ
るペレストロイカ―改革―が着手される。改革の波は東欧圏にも一気に広が
り、時に痛みを伴った。その様子を視覚資料なども使って説明する。


第08回2006/11/14 中間試験
『現代中国の政治体制:その背景と変容の可能性』
「中国共産党が国家を指導する」、中国の政治体制。1989年の天安門事件直
後、「体制の崩壊は近い」と言われた。しかし以来、中国は安定した政治の
もとで急速な経済成長を実現している。安定した体制を維持し得た理由は何
か。中国の政治体制が成立し、維持されてきた背景の整理を通じて明らかに
する。またそうした分析を通じて、体制変容の可能性を検討する材料の抽出
を試みる。

第09回2006/11/18 【11月28日分補講】渋谷謙次郎氏(神戸大学法学部・助教授)特別講演「近代の社会主義とポスト近代の社会主義」
- 渋谷謙次郎氏レジュメ(PDF)
持ち込み不可。試験範囲については授業で説明する。授業の進行具合では若
干講義も行う


第10回2006/12/05 ソ連・東欧の社会主義体制とその解体(3):ペレストロイカと混沌の時代
- レジュメ(PDF)
ペレストロイカによって生じた混乱は簡単には収束されず、各地で民族問題
が爆発した。共産党は求心力を失い、ついに1991年12月にソ連は解体され
る。その様子を視覚資料なども使って説明したい。また、ソ連解体後の各国
の脱共産化(時に再共産化)の様子を概観する。


第11回2006/12/12 ソ連・東欧の社会主義体制とその解体(4):体制転換の痛み
- レジュメ(PDF)
体制転換は痛みなくしては達成されない。そして、自由や権利には義務が伴
う。その痛みは人々の間に共産党時代へのノスタルジーを呼び起こす。民主
的指導者が政治経済を主導し、国民の意識が高く協力的である場合、その国
の発展はより容易となるのである。


第12回2006/12/19 旧ソ連諸国の体制変容〜アゼルバイジャンの事例を中心とした比較検討
- レジュメ(PDF)
旧ソ連諸国では2003年のグルジアの「オレンジ革命」を皮切りに、民主
化革命のドミノが起きている。その一方、アゼルバイジャン、ベラルーシ、
トルクメニスタンのように権威主義体制を堅持している国も多い。また、ロ
シアのチェチェン紛争のように依然として戦闘が続いている事例のみなら
ず、停戦状態が続いている紛争もあり、地域の不安定化が継続している。他
方、欧米諸国は地域の「欧米のスタンダード」化に躍起である。このような
状況を、講師が専門とするアゼルバイジャンの事例を視座に置きつつ、比較
検討したい。


第13回2007/01/09 体制変容の現在と今後の展望
- レジュメ(PDF)
共産主義から西欧型自由主義へ、また政治的には共産主義を堅持しつつも、
経済的には自由化を目指す、など体制変容にはさまざまなスタイルがある。
それらを概観して、それぞれの体制変容のあり方が実際に成功しているか否
か、また今後の展望はどうであるかを考える。
※期末レポート提出



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