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都市空間の構成

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科目名都市空間の構成 [ シラバス ]
授業時に指示します。

都市に居住、あるいは活動する人間にとって、快適で安全、また利便性に富む魅力的な都市環境の構築、あるいは再構築を図るために必要な計画システムのデザイン、制度の設計、都市の設計技法、関連する都市政策などについて学ぶ。とくに、土地利用、施設空間、環境設計などの観点からの理論と実際例の分析を通じて、有機的で動的なシステムとして都市をとらえる視点を身につける。
  これらによって、将来、都市プランナー、デザイナー、あるいは建築家となることを志向する者には、その素養、専門知識を身につけ、また、地域開発や各種の開発企画に携わることを希望するものには都市計画のロマンに関心を抱いてもらう。
授業概要:先ず、都市形成の発展史から都市化のメカニズムを解明し、都市建設へのプランナーの働きかけ、計画された都市の分析などを通じて、都市とは何か、都市計画とは何か、を議論する。ついで、現代都市のひとつ の基本パターンになりつつある巨大都市構造の形成と改編について、東京をはじめ、世界の巨大都市を例にとりあげ、さらに、都市居住問題の様態や都市の成長と計画的誘導の関係、さらには、巨大都市圏のグランドデザインの思想をみる。
  次に、都市を計画し、制御するための都市計画理論とは何かについて議論する。また、その主要な分野である、都市のマスタープラン論、広域都市計画論、土地利用計画の方法、複合都市論などを概観する。
  さらに、都市構成の計画的実現の問題について、都市空間の建設と都市化のコントロールの発展、都市空間制御の制度としてのゾーニング(ZONING)、詳細計画(DETAILED PLANNING)と計画許可(PLANNING PERMISSION)などの原理と方法、日本の都市計画システムの固有性と国際性、開発途上国の都市計画の課題などについて取り上げる。
  最後に、都市開発プロジェクトのあり方を、都市の再開発、新開発について論じる。


担当者 日端 康雄
授業期間2007年秋学期 木曜日1時限
授業レベル 大学院
参考文献 参考文献リスト


授業ビデオとマテリアル
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第01回2007/09/27 オリエンテーション
- 講義資料(PDF)
授業全体の考え方やすすめ方を解説するとともに、履修希望者のバックグラ
ウ
ンドを理解するために簡単なアンケート調査等を実施する場合がある。ま
た、
担当教員の簡単な自己紹介を行う。
 都市形成のルーツと都市空間構成の原理:「自然は神がつくり、都市は人
間
がつくった」といわれるが、都市とは何か、について都市の類型、つまり、
前
近代都市と近代都市、古代都市、近世都市、封建都市、あるいは、工業都
市、
商業都市、住宅都市などを論じ、それを通じて、都市形成の原理、自然都市
と
計画都市の差異を論ずる゜
 参考文献
日笠 端・日端康雄 都市計画 第3版』共立出版1993年(1章都市計画の発
達、2章都市計画の意義)
レオナルド・ペネーヴオロ(佐野散彦・林寛治共訳)『図説世界の都市史1
〜
4」相模書房 1983年(古代、中世、近世、近代の代表的プロジェクトを図
で
みる)
B・ガリオン. S・アイスナー (日笠端監訳 森村道美/土井幸平訳)
『アーバン・パターン』日本評論社1975年(近代都市計画の出発点にある歴
史
的経験をみる)
三村浩史『地域共生の都市計画』学芸出版社 1997年(現代日本の都市計画の
理念をどう捉えているか)


第02回2007/10/04 古代の都市形成と都市計画
- 講義資料(PDF)
人類のながい都市文明の歴史は農業革命に始まる。古代から19世紀まで、都
市
は城塞環濠都市であった。この講義では、産業革命以前の前近代の時代の都
市
形成と都市計画の関連を城壁都市の観点から見ていきたい。
鯖田豊之 『都市はいかにつくられたか』 朝日新聞社1988年(ヨーロッパの
代
表的な都市がどのように誕生してきたかをみる)
西川幸治 『都市の思想(上)』日本放送協会 1994年
陣内秀信 『都市と人間』 岩波書店 1993年
木村尚三郎 『都市文明の源流』 東京大学出版会 1977年
片山和俊・新明 健 『空間作法のフィールドノート』 彰国社
森田慶一訳註 『ウイトルーウイウス建築書』東海大学出版会 1979年



第03回2007/10/11 中世・近世の都市計画
- 講義資料(PDF)
古代都市からの5千年の都市計画史のなかで都市の空間組織として、格子割り
の街割りがなされてきた。一見単純にみえる格子割の設計の中に何が隠され
て
いるのかをみていきたい。
参考文献
 L,マンフオード(生田勉訳)『歴史の都市 明日の都市」 新潮社 1969
年
(先進工業国の都市計画の経験とその変遷をみる)
E・ラスムッセン(生田勉訳)「都市と建築』 東京大学出版会1993年
(「神
殿としての都市」「植民都市」「ルネッサンスの理想都市」などを参照)
Frank Jackson SIR RAYMOND UNWIN  −Architect, Planner and Visionary―
AZWEMMERMD 1985 (4章 アンウインと都市計画の誕生を参照)


第04回2007/10/18 都市基盤の構成原理
- 講義資料(PDF)
イギリスの産業革命に端を発する欧米社会での産業構造の大転換は深刻な都
市
問題を生みながら、他方で、フランス革命などを契機に民主主義や近代社会
を
築いていく。また資本主義社会のもとで自由な都市発展と公共性に基づく行
政
の介入が近代都市計画を形作ってきた。近代都市計画とは何かを議論する。

参考文献
L・ペネヴオロ(横山正訳)『近代都市計画の起源』 鹿島出版会 1976年
(近代都市計画運動の起源を比較する。)
 ル・コルビジェ(坂倉準三訳)『輝く都市』 鹿島出版会 1968年(原著は
1947年)(機能主義、合理主義、芸術論に徹した都市計画理論の一例を学
ぶ。)


第05回2007/10/25 工業都市化の近代都市計画百年
- 講義資料(PDF)
なぜ、人は都市に集積するのか。都市化のメカニズムを解明し、それを計画
に
取り入れることが、正しい都市計画の出発点である。都市化のメカニズムと
都
市化によってもたらされえる都市の変容をいくつかの事例を通じて明らかに
す
るとともに、都市化のメカニズムへの公的介入としての都市計画のさまざま
な
方式を明らかにする。
参考文献
  C・A・ドクシアデイス(磯村英一訳) 『新しい都市の未来像』鹿島出
版
会  1965年(都市の誕生から幼年期、小年期、青年期、壮年期、老年期と都
市計画の関与をみる)


第06回2007/11/01 巨大都市圏の都市構造デザイン
- 講義資料(PDF)
人類の歴史において、既に古代ギリシャにメガロポリスが存在したとされる
が、前近代においては地球上に100万人を超える大都市は、ロンドンや江
戸
ぐらいである。しかし、戦後、先進工業国において巨大都市の形成が急速に
進
み、さらに21世紀には、開発途上国の巨大都市化の時代になることはまち
が
いない。巨大都市の形成要因とは何か、巨大都市成立の条件を考える。ま
た、
巨大都市の諸問題、とりわけ、居住問題に触れてみたい。
巨大都市圏はどのように成長してきたのか、先進工業国の主要な巨大都市圏
を
比較することでそれをみたい。また、そうした巨大都市圏の空間構成の違い
を
みることで巨大都市圏の都市構造デザインの考え方を学ぶ。さらに、身近な
事
例として、東京の都市の成長と計画的制御・誘導の関係、首都圏計画の変遷
な
どを学び、いわゆる、広域都市計画論、都市圏計画の理論と実際、国土のグ
ラ
ンドデザインについても触れたい。
 参考文献
   J・ゴットマン(木内信蔵・石水照雄共訳) 「メガロポリス」 鹿島出
版
会 1967年〈アメリカの東海岸のメガロポリスの成長をみる)
A・トインビー(長谷川松治訳)『爆発する都市』社会思想社 1975年(地球
上
の都市化の必然性とその問題性を読み取る)
 川上秀光『巨大都市東京の計画論』彰国社 1990年(東京の巨大化の過程で
の
都市計画の役割)
 石田頼房編 『大都市の土地問題と政策』日本経論社1990年(大都市問題の
基
底にある土地問題に対してどのような政策がうたれてきたか)
 大阪市立大学経済研究所編 『世界の大都市』シリーズ東京大学出版会1985
年〜(東京、ロンドン、ニューヨーク、上海などを参照)
 藤森照信『明治の東京計画』 岩波書店 1982年(東京の近代都市への改造
が
どのように行われてきたかをみる)


第07回2007/11/08 都市・地域の計画理論の展開
- 講義資料(PDF)
都市地域計画の世界において、計画、プランニングとは一体何なのであろう
か。現代社会はある意味では計画化の社会であり、あらゆる分野で計画、プ
ラ
ンニングの概念が存在するが、都市計画の計画、プランニングはその中でど
の
ような特質を持っているのであろうか。都市・地域の計画理論の原理と方
法、
その変遷について論ずる。
参考文献
   HaU, Peter Urban& Regional Planning TYIilpd Edition
Allen&Unwm l992(1章 プロランニング、プランナー、プラン)
 日端康雄 都市計画におけるプランニングの理念と評価 計画行政 18
(2)pp、17-221995(都市計画理論の変遷の中でプロトタイプをみる)
 犬久保昌一 『有機的都市論」都市文化社1989年(都市計画の理念とその構
成
の幅広い考え方を学ぶ)
犬久保昌一 『都市論の脱構築」学芸出版社2002年(21世紀の新たな都市像と
都市論構成)
  Faludi,Andreas  PlanningTheory  Pergamon Press  1975(青写真プラ
ン、
プロセスプランニングなどを参照)



第08回2007/11/15 情報社会と都市計画・まちづくり−東海大学政治経済学部 小林 隆氏
- 講義資料(PDF)
1992年、日本の都市計画法において、きわめて画期的な法改正が行われた。
そ
れは、市町村が独自の都市計画のマスタープランを策定する責務があるとし
た
規定である。日本の都市計画は伝統的に、国の機関事務という性格を継承さ
れ
てきたために地方公共団体が独自にマスタープランをつくるという立場はな
かったのである。日本の21世紀は地方分権の時代になり、都市計画は大き
く
変わろうとしている。マスタープランとは何か、都市のマスタープランの理
論
と経験、都市計画制度とマスタープランの関係などを論ずる゜
参考文献
  KentJr.,T、J・ The Urban Geneml Plan  Chandler Publishing Co、
1964(アメリカの戦後初期のマスタープランの経験と理論を学ぶ)
  E・ベーコン(渡辺定夫訳)『都市のデザイン』 鹿島出版会 1968年(フ
イアデルフイア市の実践を学ぶ)


第09回2007/11/29 都市再開発事業の仕組みと専門技術 - (株)都市ぷろ計画事務所 大谷昌夫氏
- 講義資料(PDF)
都市空間を主題とする都市計画において、基本的な領域のひとつが土地利用
計
画である。都市のマスタープランもその基礎にあるのが土地利用計画であ
り、
都市の過去現状将来を読み込んでどのような都市の物的構成を描きうるの
か。
用途地域や土地利用規制の根拠はどのように定められるのかを学ぶ。

参考文献
  F・スチュアート・チエピン・ジュニア(佐々波秀彦・三輪雅久訳)『都市
の土地利用計画』 鹿島出版会 1966年(アメリカの経験としての土地利用計
画の体系を学ぶ)
日笠 端 『土地問題と都市計画』 東京大学出版会 1981年(日本の土地問
題、土地政策と土地利用計画の関連をを学ぶ)
 藤田宙晴『西ドイツの土地法と日本の土地法』 創元社 1988年(土地利用
計
画、地区計画レベルの法制度の違いを日独比較でみる)



第10回2007/12/06 コミュニティの空間計画論と設計
- 講義資料(PDF)
再開発の事業の進め方を実際の現場の経験を踏まえて論ずる。とくに、各地
の
再開発事業の実例をふまえて、再開発プロジェクトの空間設計やデザイン
面、
制度技術的側面、合意形成と参加システムの側面、事業経営の側面などを取
り
上げる。


第11回2007/12/13 コミュニティの空間計画論
- 講義資料(PDF)
われわれの都市の土地利用の多くは住宅地であり、そうした空間の計画は人
間
の生理生態や生活行動の原理に基づくものでなければならないと考えたのは
19世紀末から20世紀初頭に欧米で活躍した社会改良家たちであった。今
日
のわれわれの都市はそうした価値論に基づく空間理論体系
をもっている。そして、100年をこえる経験のなかで、一体何が受け入れ
ら
れ、何が拒否されてきたのか、歴史的な系譜をみたい。
参考文献
 佐々木宏 「コミュニティ計画の系譜』 鹿島出版会(都市計画におけるコ
ミュニティ計画の変遷を学ぶ)
 クラレンス・アーサー・ペリー(倉田和四生訳)「近隣住区論』鹿島出版会
   1975年(ペリーの近隣住区論の背景、根拠、技術をみる)
 渡辺俊一『アメリカ都市計画とコミュニティ理念」技報堂 1977年(アメリ
カ
都市計画の鍵がコミュニティとされる状況をみる)


第12回2007/12/20 都市計画の実践(SFCキャンパスプランと地域)
- 講義資料(PDF)
都市の土地利用を管理する技術の多くは19世紀末までに登場しており、先
進
工業国主体の発展をとげてきた。そうした都市空間のコントロールの枠組み
と
して、まず、ゾーニングの原理と発展、とくに日本の都市計画システムとゾ
ー
ニングをとりあげる。ついで第二の都市空間制御の制度的技術として、詳細
計
画と計画許可、さらには、日本の都市計画システムと地区計画制度について
論
ずる゜
参考文献
 日端康雄『ミクロの都市計画と士地利用」 学芸出版社 1988年( I部 土
地利用制度としてのミクロの都市計画)
 日笠端ほか『21世紀の都市づくり−地区の都市計画一』 第一法規出版社
   1993年〈日本の地区計画制度の経験とその反省を踏まえた新しい都市計
画システムのありかたを学ぶ〉
 石田頼房『日本近代都市計画の百年』 自治体研究社 1987年(日本の都市
計
画の固有性をみる)
 柳沢厚・山島哲夫『まちづくりのための建築基準法集団既定の運用と解
釈』
 学芸出版社 2005年(日本の都市の建築的土地利用規制の考え方を学ぶ)


第13回2008/01/17 都市計画の思想と技術
- 講義資料(PDF)
20世紀の世紀末から都市計画のあり方をめぐって国際的な議論が盛んになっ
て
いる。とくに、わが国は1990年のバブル経済崩壊以降、情報化の急速な展開
と
あいまって経済社会全体が大きな構造転換の過程に入っており、社会の根幹
的
な仕組みが大きく変わりつつある。そうした中で、都市計画はまちづくりと
い
う、より大きな枠組みの中でこれまでとは大きく変わろうとしている。
環境共生、持続可能性、計画過程の参加、民営化社会、街並み論、総合計画
の
行政評価など、様々の角度から都市計画論が展開されており、新たな都市計
画
像を論じたい。

また、半年間の講義を振り返りながら、この間の学生諸君の関心の深化を踏
ま
えて、都市と都市計画、まちづくりのありようを議論してまとめとしたい。



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