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開発とローカリズム

お知らせ


科目名開発とローカリズム [ シラバス ]
http://web.sfc.keio.ac.jp/~llamame/

 本科目では、開発の理論と実践をローカルな<現場>に即して読み解き、当該地域にとって望ましい開発や開発支援のあり方を探求する。具体的には、開発をめぐる様々な理論を概観したのち、担当者を含め、ラテンアメリカ、アジアなどの現場で開発支援をしている団体・個人の実践活動を紹介し、受講生を交えて議論する。


担当者 山本 純一
授業期間2011年春学期 木曜日4時限
授業レベル 学部
参考文献 参考文献リスト


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第01回2011/05/12 担当者の自己紹介と、なぜ「開発とローカリズム」なのか
- 講義資料(PDF)
担当者の基本的な考え方を知ってもらうため、最初にその研究歴・活動歴を
紹介する。次に、本科目の目的・授業計画を紹介し、「開発」の起源とその
意味、開発問題とともに生み出された「低開発」「第三世界」という概念
(言説)について考察したのち、100年に一度といわれる経済危機の中にあっ
てなぜ地域(ローカル)の力が求められているのかを議論する。

課題文献(宿題として読んでおくこと):
鈴木紀(2001)「開発問題の考え方」菊池京子編『開発学を学ぶ人のため
に』世界思想社
山本純一(2009)「書評『南部メキシコの内発的発展とNGO――グローカル公
共空間における学び・組織化・対抗運動』」『アジア経済』第50巻第8号
参考文献:
Escobar, Arturo (1995), Encountering Development: The Making and 
Unmakig of the Third World, Princeton: Princeton University Press.
北野収(2008)『南部メキシコの内発的発展とNGO―グローカル公共空間におけ
る学び・組織化・対抗運動』勁草書房
ヴォルフガング・ザックス編(1996)『脱「開発」の時代―現代社会を解読す
るキイワード辞典』晶文社(とくにG・エステバ「開発」の章)


第02回2011/05/19 近代化論と新自由主義
- 講義資料改訂版0519(PDF)
開発は好むと好まざるとにかかわらず近代化を志向する。その近代化とは何
か、そして現在の近代化論とでもいうべきネオリベラリズム(新自由主義)
に関する議論を概観する。

課題文献:
富永健一(1996)『近代化の理論――近代化における西洋と東洋』講談社学
術文庫
ハーヴェイ、D.(2007)『新自由主義――その歴史的展開と現在』「第3章
 新自由主義国家」作品社
参考文献:
二宮厚美(1999)『現代資本主義と新自由主義の暴走』新日本出版社
M・フリードマン(1984)『政府からの自由』(西山千明監修、土屋政雄訳)
中央公論社
金子勝(1999)『反グローバリズム――市場改革の戦略的思考』岩波書店
―――(1999)『反経済学――市場主義的リベラリズムの限界』新書館
内橋克人・佐野誠編(2005)『ラテン・アメリカは警告する―「構造改革」
日本の末来』新評論に所収


第03回2011/05/26 水俣病を考える
- 年表(PDF)
- レジュメ(PDF)
- 参考Web資料(PDF)
- 配布資料(PDF) 【履修者限定】
ゲストスピーカー:稲垣聖子氏(立教大学21世紀社会デザイン研究科)
現在、開発により世界に広がる環境汚染は、深刻な問題を引き起こしてい
る。水俣病事件は、日本が工業化を達成する過程で起こった事件であり、そ
の先駆けとなった事件である。水俣病は、チッソ株式会社の工場廃水が原因
で起こった有機水銀中毒で、現在も継続中の事件である。有機水銀の影響を
受けた人たちは30万人とも言われているが、その全容は解明されていない。
水俣病事件を出発点として現代の開発の問題について考えよう。

参考文献:
 石牟礼道子(2004)『苦海浄土』講談社文庫
 原田正純(1972)『水俣病』岩波新書


第04回2011/06/02 映画『祝の島』纐纈あや監督とともに地域の問題を考える(予定)(グループワークかレポートかの選択締切)
ゲストスピーカー:纐纈(はなぶさ)あや氏(映画監督)
纐纈監督からのメッセージ:2010年4月に『祝の島』が完成して以来、全国
様々な場所に映画を届けてきました。訪れた先には必ずといっていいほど、
地域で直面している問題がありました。原発、ダム、風力、基地、廃棄物処
理場、高速道路、市町村合併、高齢化、過疎化…。それらは暮らしを根底で
支えているはずの海や山や川の荒廃へとつながっていました。しかしそこに
は、祝島と同様に自分たちの愛すべき故郷を守りたい、元気を取り戻そうと
奮闘している大勢の方々がいらっしゃいました。目に見える現象は違えど、
それぞれが対峙している問題は大本でつながっているように思えてなりませ
ん。そして今、日本人として自然をどう捉えなおすのか、そこにこれからの
鍵が あるのではないかと感じています。

映画『祝の島』解説:瀬戸内海に浮かぶ山口県上関町 祝島(ルビ:いわいし
ま)。人口約500人のこの島では、海からもたらされる豊穣な恵みに支え
られ、何代にもわたり互いに助け合う共同体としての結びつきが営まれてき
た。1982年、島の対岸4kmに原子力発電所の建設計画が持ち上がる。「海と
山さえあれば生きていける。だからわしらの代で海は売れん」いう祝島の
人々は、以来28年間反対を続けている。1000年先の未来が今の暮らしの続き
にあると思うとき、私たちは何を選ぶのか。映画『祝の島』では、未来にい
のちをつなぐ暮らしを描く。


第05回2011/06/09 第1〜2クールの小括
- 講義資料(PDF)
第1回〜第4回の授業に対する質疑応答とディスカッションを行う。受講生
はあらかじめ指定の課題文献を熟読しておくこと。



第06回2011/06/16 ポスト開発論
- 講義資料(PDF)
- 参考資料4(PDF) 【履修者限定】
- 参考資料1(PDF) 【履修者限定】
- 参考資料2(PDF) 【履修者限定】
- 参考資料3(PDF)
- 参考資料3(PDF) 【履修者限定】
- 参考資料5(PDF) 【履修者限定】
近代化論と開発主義を批判するポスト開発論を類型的に整理したのち、柳田
国男と南方熊楠の思想や水俣での現地調査に大きく影響を受けた、鶴見和子
の「内発的発展論」の意義とそれに対する批判、そして開発主義からの脱却
をめざす「サブシステンス論」やヘレナ・ノーバーグ・ホッジの議論、そし
て持続可能な発展論を紹介する。

参考文献:
鶴見和子(1996)『内発的発展論の展開』筑摩書房
――――(1999)『コレクション鶴見和子曼荼羅IX 環の巻 内発的発展論
によるパラダイム転換』藤原書店
郭洋春ほか(2005)『環境平和学―サブシステンスの危機にどう立ち向かう
か』法律文化社
岡本三夫・横山正樹編(1999)『平和学の現在』法律文化社
郭洋春ほか(2004)『脱「開発」へのサブシステンス論―環境を平和学す
る! 2』法律文化社
ビデオ『回生 鶴見和子の遺言 全2巻』藤原書店
H・ノーバーグ・ホッジ(2003)『ラダック 懐かしい未来』(『懐かしい未
来』翻訳委員会訳)山と渓谷社
デイリー、H.E.(2005)『持続可能な発展の経済学』みすず書房
 淡路剛久他編(2006)『リーディングス環境 第5巻 持続可能な発展』
有斐閣


第07回2011/06/23 (6/23) 持続可能な発展とフェアトレード
- 講義資料(PDF)
慶應義塾大学東アジア研究所の研究プロジェクト「東アジアにおける持続可
能な発展」を紹介した後、担当者の研究課題である「持続可能な発展として
のフェアトレード」について、担当者がプロジェクトマネージャーを務める
JICA草の根技術協力事業の活動も紹介しながら議論する。
課題文献:
山本純一(2009)「開発支援とフェアトレードにおける中間組織の役割」田
島英一・山本純一編著『協働体主義―中間組織が開くオルタナティブ』慶應
義塾大学出版会
参考文献:
北野収(2008)『南部メキシコの内発的発展とNGO―グローカル公共空間におけ
る学び・組織化・対抗運動』勁草書房


第08回2011/06/30 第3クールの小括
- 講義資料(PDF)
第6回、第7回の授業に対する質疑応答とディスカッションを行う。受講生
はあらかじめ指定の課題文献を熟読しておくこと。


第09回2011/07/07 ラテンアメリカの連帯経済
- 講義資料(PDF)
新自由主義(市場偏重)経済のオルタナティブといわれている「連帯経済」
の概念を歴史的かつ政治経済学的に整理したのち、メキシコ・チアパス州と
ブラジルの事例を考察する。

課題文献:
山本純一(2006)「連帯経済―人間中心の経済の再生をめざして」『月刊オ
ルタ』2006年2月号
――――(2005)「連帯経済の構築と共同体の構造転換―メキシコ最貧困州
チアパスの経験から」内橋克人・佐野誠編『ラテン・アメリカは警告する―
「構造改革」日本の末来』新評論
参考文献:
西川潤・生活経済政策研究所編(2007)『連帯経済―グローバリゼーション
への対案』明石書店
山本純一(2004)『メキシコから世界が見える』集英社新書
――――(2005)「もうひとつの世界は可能か――第5回連帯経済ワークショ
ップに参加して」『山本純一の視点』2005年11月14日号、
http://web.sfc.keio.ac.jp/~llamame/


第10回2011/07/10 アジアの連帯経済(予定)【日曜日】
- 講義資料(PDF)
アジアの連帯経済について、ゲスト(政策・メディア研究科後期博士課程3年
笠井賢紀君)が講義する。アジアにはこれまで近年まで連帯経済という概念
は浸透してこなかったが、連帯経済と呼べるような実践は数多く行われてき
た。古くからある互助行為の事例を挙げた後、連帯経済の実践について積極
的に交流を図っている「アジア連帯経済フォーラム」についても紹介し、今
後の展望を考える。
参考文献:
恩田守雄(2008)『共助の地域づくり―「公共社会学」の視点』学文社
馬頭忠治・藤原隆信編著『NPOと社会的企業の経営学―新たな公共デザインと
社会創造』ミネルヴァ書房


第11回2011/07/14 第4クールの小括(期末レポート(選択者)の提出締切)
- 講義資料(PDF)
第9回、第10回の授業に対する質疑応答とディスカッションを行う。受講生
はあらかじめ指定の課題文献を熟読しておくこと。


第12回2011/07/21 グループワーク「貧困と地域開発」(授業改善案の締め切り)
- プレゼンテーション資料A(PDF)
- プレゼンテーション資料B(PDF)
- プレゼンテーション資料C(PDF)
本科目の総括として、標記テーマ(サブタイトルを自由に設定)についてグ
ループごとにプレゼンテーションを行い、質疑応答・ディスカッションをす
る。


第13回2011/07/28 優秀期末レポートのプレゼン
- 学生レポート1(PDF)
- 学生レポート2(PDF)
- 学生レポート3(PDF)
- 学生レポート4(PDF)
- 学生レポート5(PDF)
- 学生レポート6(PDF)
期末レポートの中から、優秀なものを選び、優秀者がプレゼンテーションを
行う。



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