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数理生物学

お知らせ


科目名数理生物学 [ シラバス ]


たったひとつの細胞の中にも、タンパク質に限っても数千種類の分子が存在し、相互作用しています。こうした細胞が、しばしば数兆以上集まって、多細胞生物の個体が構成されます。また、生命は、30億年以上の進化によって現在の姿へと発展してきたと考えられています。こうした、時空の双方にわたり極端に複雑な対象を理解するために、論理的に思考し、理論的、数理的に対象を捉えるアプローチは欠かせません。
この講義では、生命の起源、遺伝コードの確立、セントラルドグマの進化など、実験科学のみでは捉えがたい、しかし生命科学がいずれ取り組むべき魅力的な謎に対して、最新の生命科学の成果を踏まえた議論を試みます。


担当者 内藤 泰宏
授業期間2013年春学期 金曜日2時限
授業レベル 大学院
参考文献 参考文献リスト


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第01回2013/04/12 ガイダンス/ゲノムは物理法則を変えられない
- ハンドアウト:ガイダンス(PDF) 【履修者限定】
- ハンドアウト:第1回(PDF) 【履修者限定】
- Q&A(PDF) 【履修者限定】
授業の進行方法についてガイダンスを行います。 
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生命情報はゲノム上に乗っており、ゲノム情報には、間違いなく、ここの生
物個体の特性が
含まれています。しかし、ゲノム情
報を空間に投げ出しても生命は生じません。この宇宙を普遍的に支配する物
理法則、地球と
いう惑星の物理化学的環境などと
いった数多くの前提の上で、ゲノム情報は実空間に生命システムとして具現
します。ときに
は、ゲノム情報よりも、ゲノムを取
り巻く環境情報を考察することで、生命現象を裏打ちする原理がより簡明に
解きほぐされる
場合があります。植物の花や実に見
られる幾何学的パターンを例に、生命現象を理解するためのアプローチにつ
いて考えます。


第02回2013/04/19 進化過程の特異点
- ハンドアウト:進化過程の特異点 (PDF) 【履修者限定】
- Q&A(PDF) 【履修者限定】
生命進化がどう理解されているか、その基本を学びます。また、現生生物に
は必然とは考え
にくい共通の形質(特異点 
singularity)がいくつもあります。たとえば、なぜDNAなのか?なぜ均一
のキラル性を採
用しているのか?遺伝コー
ドは現行のものでなければならないのか?なぜATPを介してエネルギーを
やりとりするの
か?といった根源的で深遠な
問いは、すべて進化上の特異点の確定機序を巡るものです。こうした特異点
を俯瞰し、考察
します。


第03回2013/04/26 なぜATPなのか?
- ハンドアウト:なぜATPなのか(PDF)
- Q&A(PDF) 【履修者限定】
生命システムに必要なエネルギーは、ほぼ例外なく、ATPを介して供給さ
れます。あらゆ
る生命システムによって活用され、しか
もそれ以外に有力な選択肢も見あたらないATPは、セントラルドグマとと
もに私たちの生
命システムを特徴づける際だった要素で
す。そして、それすらもまた、進化の過程で選択されてきたものであると考
えられます。A
TPを選択することの意義、またATP
を選択するに至った過程を考えます。


第04回2013/05/10 化学から代謝へ
- ハンドアウト:化学から代謝へ(PDF)
- Q&A(PDF) 【履修者限定】
生命システムもこの世界の物理法則の上に成立していますが、生命システム
の中で起こって
いる代謝を構成する化学
反応は、非生命の環境中で起こっている化学反応とはさまざまな面で異なっ
ています。換言
すれば、生命システムは
この世界の物理法則に反してはいないものの、非常に偏った構成を持ってい
るといえます。
生命システムにみられる
代謝が、物理化学的にどういった特徴を持っているのか、すなわち、物理化
学的視点からみ
た生命システムの特徴と
はなにかを考えます。


第05回2013/05/17 ミトコンドリア
- ハンドアウト:ミトコンドリア(PDF) 【履修者限定】
- Q&A(PDF) 【履修者限定】
生命進化におけるミトコンドリアの獲得の意義について考えます。


第06回2013/05/24 【非公開】核(教育体験1)
- ハンドアウト:核(PDF) 【履修者限定】
- Q&A (PDF) 【履修者限定】

第07回2013/05/31 光合成
- ハンドアウト:光合成(PDF) 【履修者限定】
- Q&A(PDF) 【履修者限定】
光合成の進化と、生命が酸素を利用することの意義について考えます。


第08回2013/06/07 視覚
- ハンドアウト:視覚(PDF) 【履修者限定】
- Q&A(PDF) 【履修者限定】
網膜を持つ眼球は、複数回進化しましたが、進化が起こった門は限られてい
ます。そして、
眼球を進化させた門は、現在の生態
系で圧倒的に成功しています。また、眼球は、しばしばダーウィン進化を否
定する材料とし
て取りあげられてもきました。高解
像度の視覚がどのように進化できたのかを考えます。


第09回2013/06/14 【非公開】染色体・クロマチン(教育体験2)
- ハンドアウト:染色体・クロマチン(PDF) 【履修者限定】
- Q&A (PDF) 【履修者限定】

第10回2013/06/21 運動能力
- ハンドアウト:運動能力(PDF) 【履修者限定】
- Q&A(PDF) 【履修者限定】
生物の持つ運動能力について俯瞰し、運動能力の獲得するまでの過程と、獲
得した結果として
生じたことを考えます。


第11回2013/06/28 温血性
- ハンドアウト:温血性(PDF) 【履修者限定】
- Q&A(PDF) 【履修者限定】
恒温(温血)動物について学び、その「効率の悪さ」を確認します。その上
で、効率の悪い恒
温動物が進化し、現在も繁栄する理由を考えます。


第12回2013/07/05 セントラルドグマ
- ハンドアウト:遺伝コードの起源(PDF) 【履修者限定】
- Q&A(PDF) 【履修者限定】
セントラルドグマとは、抽象的な情報でしかない遺伝暗号を、現実世界で機 
能する分子へと
変換する仕組みの核心を説明する
ものです。情報から現実への変換に着目し、情報分子である核酸と機能分子
であるアミノ酸
の対応を決定する遺伝暗号のコド
ン表、そしてコドン表に応じてアミノ酸分子を割り当てる翻訳が、ダーウィ
ン進化によって
どのように成立しうるかを考えま
す


第13回2013/07/12 【非公開】(教育体験3)
- ハンドアウト:ランダムサーチ(PDF) 【履修者限定】
- Q&A (PDF) 【履修者限定】

第14回2013/07/19 進化の数理モデル
- ハンドアウト:増殖の数理モデル(PDF) 【履修者限定】
- Q&A(PDF) 【履修者限定】
自然選択によって駆動されるダーウィン進化は、不完全な自己複製を行う複
製子が存在すれ
ば、必ず起こります。数理モデルで表現することも難しくは ありません。た
だし、現在の複
雑な生態系や、精緻に進化したさまざまな生物種が、どのようにして進化可
能であったのか
を理解するためには、多くの困難があります。ダーウィン進化がどのように
理論化できるの
か、その基礎 を学びます。



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