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開発とローカリズム

お知らせ


科目名開発とローカリズム [ シラバス ]


 本科目では、開発の理論と実践をローカルな<現場>に即して読み解き、当該地域にとって望ましい発展のあり方を探求する。具体的には、開発をめぐる様々な理論・思想を概観したのち、これまでの開発の負の側面、特に公害と原発問題を省察し、望ましい地域社会の発展について考える。また、クールごとに設定したテーマについて受講生を交えて議論する。


担当者 山本 純一
授業期間2015年春学期 火曜日3時限
授業レベル 学部
参考文献 参考文献リスト


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第01回2015/04/07 オリエンテーション、なぜ「開発とローカリズム」なのか
- 第1回講義資料(PPT)
本科目の目的・授業計画を紹介し、「開発」の起源とその意味、開発問
題とともに生み出された「低開発」「第三世界」という概念(言説)に
ついて考察したのち、現在の政治経済社会文化的潮流と言える新自由主
義の功罪を踏まえ、100年に一度といわれる経済危機の中にあってなぜ
地域(ローカル)の力が求められているのかを議論する。

課題文献(宿題として読んでおくこと):
内橋克人(2005)「日本「構造改革」論の虚実―ラテン・アメリカを既
視感として」
佐野誠(2005)「「失われた10年」を超えて―ラテン・アメリカの教
訓」
※いずれも内橋克人・佐野誠編(2005)『ラテン・アメリカは警告する
―「構造改革」日本の末来』新評論に所収
鈴木紀(2001)「開発問題の考え方」菊池京子編『開発学を学ぶ人のた
めに』世界思想社
山本純一(2006)「連帯経済―人間中心の経済の再生をめざして」『月
刊オルタ』2006年2月号
――――(2005)「連帯経済の構築と共同体の構造転換―メキシコ最貧
困州チアパスの経験から」内橋克人・佐野誠編『ラテン・アメリカは警
告する―「構造改革」日本の末来』新評論

参考文献:
Escobar, Arturo (1995), Encountering Development: The Making 
and Unmakig of the Third World, Princeton: Princeton University 
Press.
北野収(2008)『南部メキシコの内発的発展とNGO―グローカル公共空間
における学び・組織化・対抗運動』勁草書房
ヴォルフガング・ザックス編(1996)『脱「開発」の時代―現代社会を
解読するキイワード辞典』晶文社(とくにG・エステバ「開発」の章)
M・フリードマン(1984)『政府からの自由』(西山千明監修、土屋政
雄訳)中央公論社
金子勝(1999)『反グローバリズム――市場改革の戦略的思考』岩波書
店
―――(1999)『反経済学――市場主義的リベラリズムの限界』新書館
F・ハイエク(1986)『市場・知識・自由―自由主義の経済思想』ミネ
ルヴァ書房
D・ハーヴェイ(2007)『新自由主義―その歴史的展開と現在』(渡辺治
監訳)作品社
クライン、ナオミ(2011)『ショック・ドクトリン(上)(下)―惨事
便乗型資本主義の正体を暴く』岩波書店


第02回2015/04/14 我々は今、どのような時代を生きているのか(1):近代化論と再帰的近代化
- 第2回講義資料(PPT)
開発は好むと好まざるとにかかわらず近代化を志向する。その近代化と
は何か、そして「後期近代化」とも「ハイモダン」とも言える再帰的近
代化に関する議論を概観する。

参考文献:
富永健一(1996)『近代化の理論――近代化における西洋と東洋』講談
社学術文庫
ウルリッヒ・ベック、スコット・ラッシュ、アンソニー・ギデンズ
(1997)『再帰的近代化―近現代における政治、伝統、美的原理』而立
書房


第03回2015/04/21 我々は今、どのような時代を生きているのか(2):格差社会
- 第3回講義資料(PPT)
日本を含む多くの国々で格差の拡大が指摘され、それに対する議論や運動が
高まっている。このような格差拡大は資本主義社会の必然なのか。世界的ベ
ストセラーになっているトマ・ピケティ『21世紀の資本』で示されたデー
タ、分析、提言をもとにして、格差是正が望ましいのか、望ましいとすれば
どのような方法があるのかを議論する。

参考文献:
トマ・ピケティ(2014)『21世紀の資本』みすず書房


第04回2015/04/28 第1クールの小括
- 第 4 回 第1クールの小括(PPT) 【履修者限定】
 受講生が提出したリアクションペーパーをもとにして、第1回〜第3回の授
業に対する質疑応答とディスカッションを行う。受講生はあらかじめ指定の
課題文献を熟読しておくこと。


第05回2015/05/12 内発的発展論
- 第5回講義資料(PPT)
柳田国男と南方熊楠の思想に大きく影響を受けるとともに、水俣に学び、近
代化論を乗り越えようとした鶴見和子の「内発的発展論」の意義とそれに対
する批判を紹介する。

参考文献:
鶴見和子(1996)『内発的発展論の展開』筑摩書房
――――(1999)『コレクション鶴見和子曼荼羅IX 環の巻 内発的発展論
によるパラダイム転換』藤原書店
ビデオ『回生 鶴見和子の遺言 全2巻』藤原書店


第06回2015/05/19 ポスト開発論 ※グループワークかレポートかの選択締切(この回までにグループワークと期末レポートのどちらにするか決めて授業スタッフに伝えること)
- 第6回講義資料(PPT) 【履修者限定】
開発主義・経済成長至上主義からの脱却をめざす「サブシステンス論」と
「脱成長論」を紹介する。

参考文献:
郭洋春ほか(2005)『環境平和学―サブシステンスの危機にどう立ち向かう
か』法律文化社
岡本三夫・横山正樹編(1999)『平和学の現在』法律文化社
郭洋春ほか(2004)『脱「開発」へのサブシステンス論―環境を平和学す
る! 2』法律文化社
H・ノーバーグ・ホッジ(2003)『ラダック 懐かしい未来』(『懐かしい未
来』翻訳委員会訳)山と渓谷社
セルジュ・ラトゥーシュ(2010)『経済成長なき社会発展は可能か?―<脱
成長>と<ポスト開発>の経済学』(中野佳裕訳)、作品社


第07回2015/05/26 【履修者限定公開】連帯経済論
新自由主義(市場偏重)経済のオルタナティブといわれている「連帯経済」
の概念を歴史的かつ政治経済学的に整理したのち、コーヒーのフェアトレー
ドに取り組んでいる、米国とカナダの中小焙煎業者の連合組織Cooperative 
Coffeesを取り上げ、望ましい地域社会の発展のあり方を考える。

参考文献:
アルバート・O・ハーシュマン(2008)『連帯経済の可能性』矢野修一・宮田
剛志・武井泉訳、法政大学出版局
ジャン=ルイ・ラヴィル編2012『連帯経済』北島健一・鈴木岳・中野佳裕
訳、生活書院
西川潤・生活経済政策研究所編(2007)『連帯経済―グローバリゼーション
への対案』明石書店
小池洋一(2004)「ブラジル・ポルトアレグレの参加型予算―グッド・ガバ
ナンスと民主主義の深化」『海外事情』平成16年12月号
小池洋一(2011)「ブラジル・ベロオリゾンテ市の参加型予算―制限された
市民参加と競争的統治」『立命館経済学』第59巻第6号
出岡直也(2012)「参加型予算(ブラジル、ポルト・アレグレ市)―大規模
政治体における民衆集会的政治の可能性」篠原一編『討議デモクラシーの挑
戦』岩波書店
鈴木美和子(2013)『文化資本としてのデザイン活動―ラテンアメリカ諸国
の新潮流』水曜社
山本純一(2004)『メキシコから世界が見える』集英社新書
――――(2005)「もうひとつの世界は可能か――第5回連帯経済ワーク
ショップに参加して」『山本純一の視点』2005年11月14日号、
http://web.sfc.keio.ac.jp/~llamame/
――――(2005)「連帯経済の構築と共同体の構造転換―メキシコ最貧困州
チアパスの経験から」内橋克人・佐野誠編『ラテン・アメリカは警告する―
「構造改革」日本の末来』新評論
――――(2006)「連帯経済―人間中心の経済の再生をめざして」『月刊オ
ルタ』2006年2月号


第08回2015/06/09 第2クールの小括
受講生が提出したリアクションペーパーをもとにして、第5回〜第7回
の授業に対する質疑応答とディスカッションを行う。受講生はあらかじ
め指定の課題文献を熟読しておくこと。


第09回2015/06/16 地域開発を考える(1)青森六ヶ所村をめぐる開発計画
- 講義資料(PPT) 【履修者限定】
六ヶ所村を事例として、日本のポスト戦後社会(1970年代後半〜現在)にお
ける地域開発の問題を考える。
参考映像:
 鎌仲ひとみ監督(2006)「六ヶ所村ラプソディー」
参考文献:
 吉見俊哉(2009)『ポスト戦後社会』岩波新書
 島田恵(2001)『六ヶ所村――核燃基地のある村と人々』高文研
 小出裕章・渡辺満久・明石昇二郎(2012)『「最悪」の核施設 六ヶ所再
処理工場』集英社新書


第10回2015/06/23 地域開発を考える(2)特別講演「地域の力」大江正章氏
- 講義資料(Word)大江正章氏
 『地域の力』(岩波新書)をお書きになった大江正章氏をお迎えして、日
本の地方再生について考える。

参考文献:
大江正章(2008)『地域の力』岩波新書


第11回2015/06/30 地域開発を考える(3)特別講演「垂井町のフェアトレードタウン運動」神田浩史氏
- 講義資料(Word)
日本のフェアトレードタウン運動は、地産地消などの地域起こしに貢献して
いる。その現場を知る方をお招きして、講演していただく予定。


第12回2015/07/07 第3クールの小括 ※期末レポート(選択者)の提出締切
- 参考資料(PPT) 【履修者限定】
受講生が提出したリアクションペーパーをもとにして、第9回〜第11回
の授業に対する質疑応答とディスカッションを行う。受講生はあらかじ
め指定の課題文献を熟読しておくこと。


第13回2015/07/14 グループワーク「望ましい地域社会の発展とは」 ※授業改善案の提出締切
本科目の総括として、標記テーマ(サブタイトルを自由に設定)につい
てグループごとにプレゼンテーションを行い、質疑応答・ディスカッシ
ョンをする。


第14回2015/07/21 優秀期末レポートのプレゼン *書評の提出締切
期末レポートの中から、優秀なものを選び、優秀者がプレゼンテーショ
ンを行う



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