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イスラーム法概論

お知らせ


科目名イスラーム法概論 [ シラバス ]


「イスラーム法 (シャリーア・イスラーミーヤ)」 について、 日本法あるいは西欧法との比較を念頭に置きながら、 その一般的な性質、 法源、 個々の法領域、 現代的課題などを紹介する。 イスラーム法は、 16億人を擁するとされるイスラーム教徒の法であり、 国民国家あるいは主権国家を基本的な構成単位とすることなしに成立する法秩序であって、 民族や人種あるいは習慣や伝統の違いを乗り越える枠組みを有してさえいる。 したがって、 イスラーム法についての正しい認識は、 16億人からなるイスラーム教徒の共同体およびその法のありように対する理解を正すばかりでなく、 全地球規模での公益の公平かつ公正な分配が求められる国際社会の法の構築にとっても不可欠である。専門用語の紹介・解説も積極的に行ないながら、 現代を代表するムスリム法学者の見解に依拠しつつイスラーム法の世界を概観したい。


担当者 奥田 敦
授業期間2016年秋学期 月曜日3時限
授業レベル 学部
参考文献 参考文献リスト


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第01回2016/09/26 イスラーム法への招待
なぜ、イスラーム法なのか。現実からの観察では捉えることの難しいイスラー
ム法を理解するための基本的な枠組みを提示しながら、イスラーム法研究の必
須性と必要性を明らかにする。


第02回2016/10/03 シャリーアとは
アラビヤ語で「法」を表す4つの言葉、シャリーア、フィクフ、カーヌーン、
フクムについて、それぞれの語義を明らかにするとともに、アッラーを立法者
とするシャリーアとはいかなる法なのかを考察する。


第03回2016/10/17 イスラーム法の法源論
イスラーム法の構造上の特質に、法源論がある。聖典クルアーンと預言者ムハ
ンマドの言行であるスンナを不易不動の法源とする法の構造を明らかにする。


第04回2016/10/24 イジュティハードの必要性
シャリーアに適った法発見の努力たるイジュティハードの構造的な必須性につ
いて考えるとともに、クルアーン、スンナのほか、イジュマーア、キヤースな
ど人間の側が法発見の際に用いる個々の法源について紹介する。


第05回2016/10/31 【早慶戦の為、休講】

第06回2016/11/07 法の一般的目的
イジュティハードの際に欠かすことのできない、シャリーアは何を実現しよう
としているのかという法の一般的目的について、その具体的内容である「福
利」の概念を紹介しながら考察する。


第07回2016/11/14 シャリーアの一般的特質(1)〜神定性と倫理性〜
イスラーム法とは何かをその一般的性質から明らかにする必要性を明らかにす
るとともに、その第1・第2の特質である「神定性」「倫理性」について考える。


第08回2016/11/28 シャリーアの一般的特質(2)〜現実性・人間性・調和性〜
「現実性」「人間性」「調和性」について紹介する。


第09回2016/12/05 シャリーアの一般的特質(3)シャリーアの包括性〜生命信奉を超えた法〜
アッラーを立法者とし、最後の審判を究極的な裁きの場とするイスラーム法の
一般的特質の中から、「包括性」を取り上げ、イスラーム法における「死」の
位置づけについて考察し、そこでは「生死の境」が絶対視されるのではなく、
むしろ「生死の境」を包括する形で、「現世と来世の境」への移行がみられる
点を指摘し、さらに、この移行が可能になる際の中心的概念である「アムルッ
ラー(アッラーの命令)」について明らかにしていく。


第10回2016/12/12 イスラーム法の諸領域(1)アッラーの下僕としての行為〜イバーダート(宗教的行為、信仰的行為、拝礼的行為)〜
礼拝・喜捨・斎戒・巡礼といったアッラーの下僕としての行為である「イバー
ダート」について社会的効用を中心に考察する。


第11回2016/12/19 イスラーム法の諸領域(2)ムアーマラート
財と利益の関係において人間同士の関係を律する法の領域であるムアーマラー
トについて、その主要分野である所有、契約、売買、会社について基本的な原
則を中心に紹介する。イスラム金融やイバーダートとの関係についても考えたい。


第12回2016/12/26 私的関係法(個人的な状態にかかわる法)(1)
1 婚姻、離婚、親族関係、養育関係、乳母関係、遺贈、相続、近親者の扶養、
責任・後見に関わる諸規定など
2 クルアーンに細かく規定されている領域。関係の聖句の数は70に達する。


第13回2017/01/16 イスラーム法における人と人権
イスラーム法における人間像を西側の法における人間像と比較しながら、イス
ラームにおける人権について考える。


第14回2017/01/23 イスラーム法の現代的課題
法と現実の乖離、イジュティハードの停滞、混乱などイスラーム法が抱える問
題を指摘しながら、グローバル化時代の法としてのシャリーアのあり方を展望
する。



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