KGC


Keio University Shonan Fujisawa Campus
Course Summary (Syllabus)


CO-OPERATION IN POLICY MANAGEMENT (Shiro Asano,Shinichi Ueyama,Masaaki Kataoka,Yasunori Sone

    Semester : 2009 Spring
    Code : 10270 / 2 Credits


1. Objectives/Teaching method

    1 主題と目標/授業の手法など

     国や地方自治体での政策は、どのような過程を通じて、誰が決定するのか。政府や自治体内での政策決定が、国会、議会との関係でどのように変わっていくのか。また、その際に、マスコミ、住民団体などがどのような影響を持つのか。具体的には、予算編成の過程、法律、条例のできる過程についても考察する。
     「脱ダム宣言」、「みやぎ知的障害者施設解体宣言」といった大きな政策方向の決定には、どういった背景があるのか。また、滋賀県栗東市の新幹線新駅設置構想の見直し、「みやぎ保健・医療・福祉中核施設群構想」の凍結など、既に計画されていたプロジェクトの見直しといった政策変更が、政権交代などを契機にどのようにしてなされ、その経過はどうなるのかについて、実例に即して分析する。
     政策について直接住民が関わる場面は限定されるが、選挙を通じて、住民の怒りや期待は表明され、結果として大きな政策転換につながる実例は少なくない。そういった意味で、選挙のありかた、無党派選挙なるものの実態、有権者を主体的に選挙に関わらしめるための方策など、実践論としての選挙について考えることも政策協働論の一つの断面である。情報公開、地方分権、NPOをキーワードに、「ほんものの民主主義」とは何かについても考察する。
     授業では、講師による基本的な講義のほかに、現職の国会議員、地方議会議員、NPO活動家などに、講義に参加してもらう形もとりたい。


2. Materials/Reading List

    必要に応じて、プリントを配布します。参考書としては、次のものがあります。
      浅野史郎「疾走12年 アサノ知事の改革白書」(岩波書店)
      浅野史郎・河内山哲朗「民に聞け」(光文社)
      浅野史郎・田勢康弘「政治の出番」(日本経済新聞社)
      浅野史郎・北川正恭・橋本大二郎「知事が日本を変える」(文春新書)


3. SCHEDULE

    #1 授業紹介
    第1回 授業紹介
        今学期の授業全体の概要について紹介する。地方分権、情報公開、NPOと民主主義の関係、選挙とは、知事業とは、地方分権の意義、官僚制とマネジメントなどについて、概略の説明を行うことにより、政策協同論の輪郭をとらえてもらう。

    #2  政策課題の実際
    第2回 政策課題の実際
     国の政策はどのようにして決まるのか。現在の政策課題を読み解くことを通じて、国の政策をどのように批判的に見ていったらいいかの端緒をみつけたい。具体的には、後期高齢者医療制度、道路特定財源、年金制度の改革、消費税の引き上げ、政治とカネの問題など、その時点におけるトピックを取り上げつつ、その問題点を論じる。

    #3  新しい政策の提言とプロジェクトの見直し
    第3回 新しい政策の提言とプロジェクトの見直し
        「みやぎ知的障害者施設解体宣言」は、どのような背景から発せられることになったのか。その意義と波紋、首長と組織との関係について論じる。千葉県の「障害者差別撤廃条例」の成立の経緯について論じることにより、障害者問題のみならず、県議会とは何かについても、考察することにする。もう一方において、計画に基づいて進められているプロジェクトを、途中段階で見直すことは、さまざまな波紋を及ぼす。通常は起きない事例であるが、地方自治体での政権交代などにおいては、見られる現象である。宮城県での「みやぎ保健・医療・福祉中核施設群構想」の凍結、滋賀県での新幹線新駅建設の見直しの実例にあたりながら、この点について、考察する。県議会が関わった例として、勾当台会館改築計画の見直しについても触れたい。これらを通じて、「知事業とは何か」についても考察する。


    #4  「ほんものの民主主義」と情報公開
     第4回 「ほんものの民主主義」と情報公開
        不祥事がらみの情報公開を第一段階とすれば、第二段階の情報公開は住民との問題意識の共有である。行政における情報公開が、民主主義とどう関わるかについて論じる。

    #5 「ほんものの民主主義」と地方分権
    第5回 「ほんものの民主主義」と地方分権
        「三位一体改革」(地方財政自立改革)は、単に補助金の使い勝手を良くする運動ではない。住民が自分の属する自治体のお金の使い方についていかに無関心か、国頼みの精神構造は地域住民にまで浸透しているのではないか。地方分権の観点から、住民のお任せ体質について考察する。

    #6 官僚制とマネジメント
    第6回 官僚制とマネジメント
        行政改革の必要性、国会(議会)と役人の関係、天下りの問題点、民営化の可能性と限界などについて論じる。

    #7  選挙の実態と課題
    第7回 選挙の実態と課題
       知事は選挙で選ばれる。選挙の図式が、そのあと4年の任期の知事としてのありようを決定づける。選挙における政党や団体との関係、一般の有権者をいかに巻き込むか。百円カンパ、勝手連、車座集会、青い旗作戦などのエピソードとともに、生々しく描く。

    #8  国会、地方議会の実態と課題
    第8回 国会、地方議会の実態と課題
       議会は執行部の単なるチェック機関ではない。唯一の立法機関としての役割をどう果たしていくか。予算編成への関わりはどうか。議員の資質を高める方策はどうか。国会と政府との関係、県議会と知事との関係をどう生産的なものにしていくか。

    #9  政策決定におけるマスコミの役割
    第9回 政策決定におけるマスコミの役割
       国や地方自治体における政策決定に関して、マスコミはどのような役割を果たすのか。記者会見、取材のあり方、報道のあり方について、主に取材される側からのアプローチを試みる。

    #10  組織の不祥事と危機管理
    第10回 組織の不祥事と危機管理
       組織の不祥事はなぜ起こるか、どうして露見し、その後の対応の適否はどうして決まるか。組織の危機管理の観点から考察し、その対極としてのCSR(企業の社会的責任)についても論じる。

    #11  市民側にできること
     第11回 市民側にできること
       政治への参加は、議員や首長になるといった大げさなことだけではない。政治に対する無関心、他人事意識を乗り越えて、いかにして積極的な関わりを持つか。行動にまで移していくか。市民としてできること、できないことの限界を探る。

    #12 マニフェストの意義と限界
    第12回 マニフェストの意義と限界
        最近の選挙においては、マニフェストを掲げて候補者となる例が多くなっている。そもそも、マニフェストとは何か。単なる選挙公約とはどう違うのか。マニフェストを掲げて戦う選挙の意義は何か。マニフェスト型選挙は、選挙のあり方、選挙後の政策決定のあり方をどのように変えるのか。そして、マニフェストの持つ意義と限界について探求する。

    #13 これまでの議論のまとめ
    第13回 これまでの議論のまとめ
     政策協働についての、種々の議論の行き着く先は何か。これまで展開されてきた議論を踏まえつつ、今後の展望について探る。 


4. Assignments/Examination/Grad Eval.

    学期末に試験を一回のみ実施する。この試験を受けない場合は、単位取得はできない。成績評価は、基本的には、この試験結果により行う。出席点として、皆勤の場合3点、11回以上出席が2点、7回から10回出席が1点を試験の点数(18点満点)に加算する。


5. Special Note

    なし


6. Prerequisit / Related courses

    -


7. Conditions to take this course

    なし


8. Relation with past courses

    「政治参加論」*この科目を進級、卒業あるいは修了に関わる科目の単位として修得済みの学生は、自由科目としての履修のみ可能。


9. Course URL


2009-03-01 15:16:11.613732


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