KGC


Keio University Shonan Fujisawa Campus
Course Summary (Syllabus)


THEORY OF EARTH SYSTEM DESIGN (Hiromichi Fukui

    Semester : 2009 Fall
    Code : 43090 / 2 Credits


1. Objectives/Teaching method

     地球を舞台に繰り広げられる自然現象や生命の営みは、一つの織物のように、複雑に絡み合って1つのトータルなシステムを構成している。この講義の目標は、「地球トータルシステム」とのかかわりにおいて、いったい人間は、将来生き長らえるために「どうするべきか」を考えることにある。
     そこでまず、地球を一つの巨大な「システム」として理解し、システム概念を軸にして、自然界・生物界・人類社会の相互作用を検討することが求められる。そのためには、地球科学、生態学、経済学などから、総合的に取り組み、多様な情報ソースを総動員することが必要となる。また、要素還元論的なアプローチから脱却して、複雑なものを複雑なものとして考察するといったいわゆる複雑系のアプローチも重要である。
     20世紀までの科学では、人間の関与がまったく不可能と考えられる現象と、完全に制御できる実験科学のみを取り扱ってきた。そして前世紀には、さらに新しい量子力学が登場し、人間の観測が対象そのものを変化させるという「不確定性原理」の見方が加わった。これは、人類システムと地球トータルシステムとの関係においても、同様の見方が可能であることを予見させ、人類の作用・反作用が取り扱えるような科学を必要としている。
     今日の地球温暖化などの地球環境問題に見るように、人間は地球トータルシステムに関し大きな変容を生じさせている。そこで、人間の意志決定の自由度を持った科学、即ち、将来の予測性から一歩進んだ計画性を包含する科学がもとめられ、これを本講義では、地球の設計という言葉で表現している。
     本講義では、具体的に地球設計のためのストラテジーをどのように設定し、どのタイミングで何を実施していくかといったことを検討するためには、どのような方法論が考えられるかといったことを、主要なテーマとして展開する。


2. Materials/Reading List

     特定の教科書は用いない。参考書、文献、ビデオ等を適宜紹介、利用する。
     WEBで講義内容、演習課題を適宜提供する。

     読んでおくと理解を助けると思われる翻訳教科書等。
    「地球白書2008」ワールドウォッチ研究所、家の光協会
    「複雑系による科学革命」ジョン・キャスティ著、講談社
    「社会地球科学」 岩波講座地球惑星科学 14
    「国土学への道」島津康男編、名古屋大学出版会


3. SCHEDULE

    #1 ガイダンス 
     設計科学とは
     自然、生物、人類からなる地球トータルシステムの構造と特徴
     持続可能性

    #2 地球の現状1--地球システム科学からのアプローチ  
     自然システムの特徴
     炭素循環 
     エネルギー収支

    #3 地球の現状2--システム生態学からのアプローチ 
     生態システムの特徴
     生物多様性
     生物濃縮

    #4 地球の現状3--地球危機管理学からのアプローチ 
     グローバルセキュリティ
     マクロ環境モデル 
     環境の安定性
     

    #5 地球のリスク、危機の現状整理
     リスクマッピング
     メディアブラウザの活用

    #6 地球設計のストラテジ1 
     地球土地利用計画の考え方
     

    #7 地球設計のストラテジ2 
     安全、安心な社会の設計思想

    #8 地球設計のストラテジ3 
     地球の設計思想、規範科学
     歴史的系譜

    #9 地球の設計の評価手法 
     グループ結成
     システムダイナミックス
     多様な予測手法

    #10 地球の設計の評価手法2  
     グループワーク
     シナリオ分析
     フィーチャーテーブル
     事例解析

    #11 地球の設計の評価手法3 
     設計思想の進化
     グループワーク

    #12 地球設計に関する議論 
     グループ議論
     発表準備

    #13 とりまとめ 
     グループ発表
     最終とりまとめ


4. Assignments/Examination/Grad Eval.

    講義の最後に理解度を確認する小レポートを適宜実施する。
    地球の設計に関する最終課題レポートを作成する。
    グループワークで議論を活性化し、プレゼン報告する。
    成績評価は、小レポートの作成(0.5)期末レポート(0.5)


5. Special Note

    基礎的な数学の知識は必要だが、適宜講義で補う。
    講義では、シュミレーションそのものの演習はとりあつかわないが、実習可能なように素材情報を提供する。より実際的な課題についての理解を促進させるため、外部からの講師を招聘して講義を行うことがある。


6. Prerequisit / Related courses

    -


7. Conditions to take this course

    地球システムを履修しておくことがのぞましい。


8. Relation with past courses

    「地球設計論」*この科目を進級、卒業あるいは修了に関わる科目の単位として修得済みの学生は、自由科目としての履修のみ可能。


9. Course URL


2009-08-26 18:21:41.39293


Powered by SOI Copyright(c) 2002-2019, Keio University Shonan Fujisawa Campus. All rights reserved.
このサイトの著作権について