face ガバナンス論 2005
担当:曽根 泰教
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 最近ではガヴァナンスが、 重要なキーワードとして使われていることが多くなりました。 一般的な用語となった今、 ガヴァナンスとは何かを改めて問うことには意味があります。 日本では 「統治」 とか 「協治」 などが使われ、 中国語では 「治理」 と訳されていますが、その内容はさまざまに使われています。 ともすれば、 抽象的な概念の問題に終始しがちな 「ガヴァナンス」 問題を、 具体的な事例として、「郵便3事業」では、「民営化」と「分割」の考えが出てきました。どちらも「ガヴァナンス」の確保を目指しています。NHK問題も「ガヴァナンス」の確保が問題です。  今まで数多く論じられてきたコーポレート・ガヴァナンスからはじめ、金融システムのガヴァナンス、グローバル・ガヴァナンス、さらにはサイバースペースにおけるガヴァナンスなどへと発展させて考えてみます。また、ここで扱おうとしている中心的な分析対象は、政治・行政・市場で、さらに、それら制度間のガヴァナンスの問題も考えてみます。  学部の学生がこの授業を履修するには、意欲のある人、すでに政治や経済を勉強してきた人が望ましいといえます。    SFC に政策・メディア研究科が作られたときに、 ガヴァナンスがキーワードとして、 以下のように位置付けられてきました。  「制度、 組織、 集団などが持つ運営原理を理解することにより、 合意形成・意思決定・政策協調などを円滑に行えるようにする。 その運営原理の基礎にある規範・ルール・言語を知的ガヴァナンスとして学ぶ。 特に異なる思考方法を持つ代表的な制度である市場・民主主義・組織の運営原理をメタレベルでとらえる。 とりわけ、 目標を設定・修正しながら行為・行動する主体が、 環境との相互作用の中で、 自在性を発揮しながら、 組織運営を行う過程に注目する。 また、 制度間、 組織間の相互作用の中で発生する、 異なるガヴァナンス間の関係をいかなるメカニズムで解決するのかを理解する。 特に、 政治、 行政、 市場などの制度相互間の関係とその時の組織がいかなる役割を果たしているのかを、 ガヴァナンスの問題として扱う。」